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就活に限らず、学校でも低学年低年齢の頃から、例えば夏休みに何の本を読んだか、またその理由を聞かれことはよくあります。
最近読んだ本を聞かれる理由は、その情報によって如実にその人物の内面とライフスタイル、どんな家庭環境で育って来たのかが分かる人には分かるからです。
面接等で相手に読書の履歴をたずねる側は、本が人にもたらす影響をよくわかっています。
そうした面接官はも読書量も多く作家やジャンルに関係無く読みこなしているので、目の前にいる人物にその本が大体どのような影響を与えているのかを想像出来るので、会社に入ってからののびしろを計算できるという訳です。
また、人生をどの様に捉えているのかも最近読んだ本を聞けば予測がつきますし、野心家なのかのんびりしているのかなど、性格診断の側面も大きいものです。
「最近読んだ本」についての質問が、意外に重要だということがおわかりいただけたかと思います。
では、実際にどんな本を読んでおくのが効果的でしょうか。
ひとつは、「自分がなりたい人が読んでいる本、読んでいそうな本」をチョイスするという方法です。
スティーブ・ジョブズが好きで尊敬している人ならば、彼が読んだ本は読んでおいた方が良いでしょう。
もし読んでいないと、いくら口先でジョブズが好きと言っても説得力がありません。
相手の立場になって想像してみれば分かることでしょう。
実際に同じ本を読んでいて感想を言える人は、信頼感を感じさせるはずです。
また、どんな業界の面接なのかということも大切な押さえるべきポイントです。
その業界に関係ない本は駄目と言うのではありません。
何冊か挙げる中に一冊はその会社や業界に繋がる本が入っていなければ、やる気が足りないと思われても仕方がありません。
ですから、その会社や業界の成功者の残した本や、企業した初代経営者の自叙伝等を挙げることは面接での好印象に繋がるでしょう。
例えば松下幸之助の本や、Amazonのジェフ・ベソスについてまとめた本などが高い志を感じさせるのではないでしょうか。
さらに、そうした業界に関係のある本と合わせて、哲学の本も読んでいれば、より知的な印象を与えることができます。
マイケル・サンデルの正義についての本や古典などがこれに当たります。
社会全体を捉える力があると同時に読む力があるという印象を与えることができるのは、トマ・ピケティの著書です。
読むのは簡単な本ではありませんが、読み込んで理解していることを面接でアピールできれば好印象を与えられるでしょう。
まず「何冊か同時に読んでいるのですが」といった前置きをします。
それを言わずにただ本のタイトルだけを羅列しても相手に伝わりませんし、その台詞で「読書家なんだ」という印象を与えることができます。
前置きに続く解答例を以下に書いておくので参考にしてみてください。
「一冊目はトマ・ピケティの二十一世紀の資本です。
御社で働かせていただく上でも、社会全体をグローバルな視点で捉えておくことは大切だと思い購入し二度読みましたが、現在のグローバルな環境を捉えるのには二度読むとがより頭に叩き込まれ良いと思い、時間はかかりましたが読み込むことが出来ました。
資本主義社会で生きている事を誇りに思っておりますし、日本や御社がそういった厳しい競争の中でも活躍し続けて来た事を尊敬しております。
しかしより若い世代はより厳しい競争にさらされるということを、この本を読み痛感致しました。
それでも御社に採用されましたらへこたれることなくこのグローバルな競争を戦い抜ける戦力に是非なりたいと思っております」
少し堅いので二冊目からは雰囲気を変えて、純文学、例えばドストエフスキーやカミュを出すことで、降り幅の大きな人物と思わせる効果があります。
例えば、
「二冊目はカミュのペストです。
これは架空の伝染病がもたらす人間の悲喜こもごもをあぶり出していますが、主人公のどんな環境でも希望を捨てずに何か前向きなことを探そうという姿勢に共感致しました」
という風に繋げられればなお良いでしょう。
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