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大学院進学を取り巻く現状

 

目次

大学院進学率

 

大学院は、大学よりも高度な研究をする専門機関です。

 

在籍している大学とは違う大学院を受験することも可能ですが、研究者のための場所なので入学試験で研究目的などを詳しく問われます。

 

大学院進学率は日本とアメリカでは明確な違いがあり、日本では49%ぐらいであるのに対してアメリカは約63%と高い状況です。

 

日本は未経験の学生を入社させてから育てる傾向にあるので、学部卒か院卒かの判断基準において専門知識の有無よりも年齢に重きが置かれています。

 

いっぽう、アメリカでは即戦力を必要に応じて雇うため、学部卒か院卒かでは高度な専門知識を持っている院卒が選ばれる可能性が高いのです。

 

就職率と進学率

 

就職率と進学率はお互いに影響を及ぼしており、世界的に高学歴であるほど良い待遇で大企業に就職しやすい傾向にあります。

 

日本においても教育の重要性が周知されたことで4年制大学への進学率が増加してきましたが、大学院進学率はあまり変わっていません。

 

ただし、理系と文系では多少異なっていて、設計といった実用的な専門知識を学ぶ理系では大学院まで進学することで就職が有利になるケースも見られます。

 

研究開発に力を入れている企業では、最新の理論に基づいて成果を上げてきた優秀な学生を高待遇で迎えているのが現状です。

 

理系の就職は所属している研究室の教授による口利きが多く、大学院まで進学することで相応のメリットを得られます。

 

 

学部卒か院卒か

 

文系の就職率と進学率は、おおよそ学部卒までの学歴で十分な就職ができるという結果になっています。

 

資料を読み込んで新たな観点を見つける等の研究が多い文系の大学院では、理系のように企業と協力しての産学連携はあまり見られません。

 

企業の実務で役立つスキルを身につける機会が少ないことから、自分が専攻した内容を活かせる仕事を見つけることも必要です。

 

企業との接点があまりない文系の大学院では研究室の教授の紹介で就職するのが難しく、院卒という学部卒よりも年上の状況で就職活動に臨みます。

 

院卒でも新卒に変わりないものの、日本の企業は年功序列ですから学部卒に比べて厳しい目で見られるのも事実です。

 

グローバル化の中で

 

日本の大学院進学率は世界的にかなり低い数字で、先進国の中でも下の方になっています。

 

実用的な専門知識を習得する理系の学部においてはアメリカのように大学院進学で有利に就職できるので、学部卒か院卒かを真剣に悩む学生が多いです。

 

日本は全体的に小学校からストレートで進学していくことを好んでおり、結果的に25歳以上の大学や大学院への入学者は1.7%とかなり低い数字になっています。

 

つまり、一度社会人になった後に改めて大学生や大学院生になるケースは、かなり珍しいケースとして扱われるのが現状です。

 

例年通りにストレートに進学してきた新卒を選ぶというパターンが目立ち、企業へ就職をする際にはあえて高度な専門教育を受けてきた成果が評価されにくい状況が待ち受けています。

 

それに対して、アメリカでは25歳を超えている入学者が20%ぐらい存在しており、大学院においては30歳以上の学生も普通にいる環境です。

 

先進国である日本の大学院進学率の低さは、企業側の若い人間を歓迎する風潮が大きく関係しています。

 

採用することで一から仕事を教えていくのが日本企業の文化で、その関係で若くて素直な方が教えやすいという考えが主流です。

 

しかし、国際化が進んだことで、海外で大学院まで卒業した優秀な人材との競争が始まっています。

 

従来のやり方を踏襲するだけで利益が出る大量生産の時代は通り過ぎ、新たな技術や理論を切り開ける院卒について見直される可能性が高まってきました。

 

たとえば、アメリカと同様に大学院で法律や医学といった特定の分野のプロを目指せる環境を整えることで、社会に出てから自分がやりたいことを見つけた人材を有効活用できます。

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