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多くの大学では、編入試験の出願書類の中に、志望理由書の提出を義務付けています。
志望理由書とは、読んで字のごとく、自分がなぜその大学・学部・学科への転入を志望するのか、その理由を書いたもの。
ただし、単なる入学のための願書とは異なり、ある程度まとまった分量のある、大変重要性が高い書類です。
編入試験ではこの志望理由書が採点の対象となり合否判定に用いられますので、十分に準備をして時間をかけて書く必要があります。
志望理由書はなぜ必要なのでしょうか。
受け入れる大学の側にとっては、編入を志望している人がどんな人物なのか、そしてその大学で勉強するのにふさわしい人材なのか、を判断する材料となります。
また、大学編入試験は合格者の数がとても限られています。
その「狭き門」を突破するには、試験官一人一人の受験者に対する印象が大きな要素になることも覚えておいてください。
仮に筆記試験の点数が同じだった場合、その大学で学ぶ確固たる理由と学びたいという強い意志を持った人に来て欲しい、と思うのは大学側としては当然のこと。
あなたのその熱意と理由を大学サイドに伝えるための重要なツールが志望理由書なのです。
志望理由書は、大きく次の4つのポイントについてまとめていくとよいでしょう。
1)志望動機…なぜその学科への編入を志望するのか
2)その学科で学びたい研究テーマと編入後の研究計画
3)なぜその大学で学びたいのか
4)卒業後の抱負や将来の展望
1)では、自分がなぜその学科に興味を持つに至ったのかを、自分自身の体験と結びつけながら、できるだけ具体的に書くようにしましょう。
3)を書くためは、その大学全体の教育理念や特徴、学部・学科でどんな授業を展開しているのか、各ゼミの研究内容、卒業生の動向などについて知らなければなりません。
そのためには、志望する大学・学部・学科の情報収集は必須。
大学のホームページや大学案内・学部案内に目を通すことはもちろん、オープンキャンパスなどが開催されていれば積極的に参加しましょう。
そうして情報収集した内容を踏まえて、その大学の魅力と自分自身の学びへの意欲を結びつけた文章に仕上げていきましょう。
いったん書き上げた志望理由書は、ぜひ添削をしてもらってください。
今いる大学の先生でもいいですし、予備校に通っていればそこの先生など、第三者の目で見てもらうことは重要です。
一回で書き上げると思わず、数回書き直す覚悟で。
そのためには、時間も1ヶ月ぐらいはかけたいものです。
そのぐらい編入試験における志望理由書は重要なものだと肝に命じて取り組んでください。
大学によっては、編入試験に面接があるところもあります。
面接では、この志望理由書に書かれた内容に基づいて質問がされますので、志望理由書はその点でも重要なものとなってきます。
内容に矛盾がないことはもちろん、自分自身が納得できる内容を自分自身の言葉で書くことができれば、面接に時にもスムーズに受け答えができるでしょう。
編入試験に合格できたとして、本当に重要なのはそのあと、実際にその大学で学んでいく過程にあると思います。
編入後の大学生活を有意義なものにするためにも、志望理由書は時間をかけて、しっかりとしたものを作成するようにしてください。
実際、志望理由書を書きながら、自分自身が本当に何を学びたいのかが明確になり、「絶対この大学で学びたい」という決意が新たになる、ということは大いに考えられるところです。
そして、そうした決意と情熱を持った人こそ、大学が編入試験までして求めている学生なのです。
そのためにも、志望理由書の重要性をよく理解し、納得のいくものに仕上げられるように十分時間をかけて準備をしていってください。
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