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大学数学の分野の一つに、極限と連続関数というものがあります。
どんな分野?ということが気になるでしょうが、これは微分積分学の一つで、そのため勉強方法のポイントとしては高校で学んだ微分積分をしっかりと自分なりにまとめておくことが第一歩です。
それさえしっかりとこなしておけば、極限と連続関数というのは、それ自体はさほど理解がしにくいものではありません。
むしろ、抽象的な思考回路が要求されることの多い大学数学の中では、目に見える形で表すことも比較的容易で、頭に入ってきやすい分野だということもできます。
もちろん内容を極めて行けばだんだんとそうでもなくなってくるのですが、少なくとも入口のところは分かりやすい分野の一つです。
関数については、連続しているのかどうかが問題になることがあります。
これは、その関数のグラフを書けば視覚的には容易に説明できることです。
つまり、その関数のグラフが切れ目なくつながっていれば連続です。
どこかで切れていれば連続ではありません。
ですが、つながっているとか、切れているというのはあくまで見た目での表現に過ぎません。
数学的な物の言い方ではないということです。
これを数学的に表現するとどういうことになりますかというのが極限と連続関数の第一歩となります。
極限というのは高校数学でも習ったはずですが、xがaに限りなく近づくとき、関数f(x)が取る値の極限値のことをlim(x→a)f(x)と書きます。
単純な例を一つ挙げますと、f(x)=x+5のとき、lim(x→10)f(x)は15になります。
xが10に限りなく近づいていけば、x+5の値も限りなく15に近づくという、至極当たり前のことです。
ここでこの答えをどうやって求めることができるかというと、説明不要なくらいに単純なことで、f(x)=x+5の式にx=10を代入してやれば求める答えが得られます。
当たり前のことのようですがこれが実は重要なポイントで、全てのaについて、lim(x→a)f(x)=f(a)が成立するとき、関数f(x)は連続であるというのが実は数学的な表現になっているのです。
グラフがつながっているというのは、あらゆる点において、その点に向かってグラフが近づいてくれば、当たり前のことですがy値はその点のy値に限りなく近づくということです。
これがもし切れている点のあるグラフであれば、その切れ目において、反対側のほうからグラフが近づいてきても、y値はその点のy値には近づかないということが理解できるでしょう。
つまりその点においてはlim(x→a)f(x)≠f(a)であり、連続ではないということになります。
一般的な関数はほとんどが連続関数です。
一次関数や二次関数などはもちろん連続ですし、三角関数や指数関数も同じく連続です。
ところが対数関数は、x>0の部分では連続ですが、x<=0の区間ではそもそもf(x)が定義されませんから連続ではありません。
その区間ではグラフも書けないことからも明らかです。
このように、連続関数はある程度見た目でも容易に理解できるという意味で、分かりやすい分野なのです。
そして、どうしてこれが微分や積分において重要なのかというと、関数が連続していることがその関数を微分するための必要条件になっているからです。
連続でない関数はその不連続点において微分できなくなります。
ただし、連続であるだけでは微分可能な十分条件ではありません。
最も単純な例がf(x)=|x|の絶対値関数です。
この関数は確かに全ての点で連続ですが、x=0においてグラフが尖っています。
このような場合はその尖った点において微分できなくなります。
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