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大学で課題として出されるレポートを書いていると他者の文章を引用する時などに括弧を使うことがあると思います。
その他にも、日本語には文章中に使用する記号がたくさんあります。
質の高いレポートに仕上げるためには文章の書き方などだけでなくこの記号の使い方も非常に大切になります。
小学校や中学校など学校で教えられた使い方とは違う特有の表記の仕方もあるので、ぜひ確認しておきましょう。
小学校の国語の時間に句読点とは何なのか、その使い方などを学んだと思います。大学生になれば考えることなく普通に使っている句読点ですが、まず「句点」と「読点」は異なるものというのを認識しておきます。
「句点」は「。」マルのことで、文章の終わりを示す記号。「読点」は「、」テンと呼ばれる文章の区切りを表す記号です。
「読点」は読むときの間を置く点と覚えておくと間違いにくくなります。
まずは句点について考えてみましょう。
次のような場合は、どこに句点をつけたらよいと思いますか?
・前述で記載した通りである(P115)
正解は次のようになります。
・前述で記載した通りである(P115)。
このように文末に丸括弧で注釈がつく場合は、丸括弧のあとに句点を打ちます。
・前述で記載した通りである。(P115)
とは書きません。
さらに段落の終わりに丸括弧がつく場合は丸括弧の後にも句点をつけないことになっています。
またこのほか間違いやすいのは、カギ括弧を使う場合です。
・「昨日はどうもありがとうございました。」
・「昨日はどうもありがとうございました」
どちらが正しいでしょうか。正解は下の文です。
レポートでの正しい表記は、カギ括弧(「」)で囲まれた会話文に句点はつけません。
作文を書くときには、閉じる方のカギ括弧といっしょに句点をつけていたと思いますので、習慣で書いてしまう人がとても多く見られます。
ただし、段落の終わりでは、丸括弧があっても、カギ括弧で終わっても、最後に句点をつけることになっています。少しややこしいかもしれませんが覚えておきましょう。
次に「読点」について考えてみましょう。
読点は文章の区切りを表す記号なので、書き手の強調したいことによって打つ箇所が変わります。
誤って打つと意味が変わってしまうことがあるので、その点には十分気をつけて、相手が読みやすいように読点をつけるようにするといいでしょう。
読点については、中点である「・」と混同しないように注意してください。
中点とは言葉と言葉を並列するときに使う記号で、例えば「検査の前は飲み物・食べ物を控えてください」という場合のように、飲み物も食べ物もどちらもというようなときに使います。
読みの区切りではないので「飲み物、食べ物」とは書きません。
また、読点についてはいくつかの使い方があり、1つ目に固有名詞を列挙する場合です。
例えば、「アジアには、東アジア、西アジア、中央アジアがある」の文章の場合には読点を使います。
そして2つ目に漢字や平仮名が続く場合にも読みやすさのために読点を使います。
例えば、少子高齢化問題深刻化よりも「少子高齢化問題、深刻化」の方が読みやすいはずです。
3つ目に、接続詞を使う際に読点を使います。
これも読みやすさを重視しての使い方で「しかし少子高齢化問題はまだ解決していない」よりも「しかし、少子高齢化問題はまだ解決していない」の方が単純に見やすいです。
囲みの括弧として、カギ括弧(「」)と二重カギ括弧(『』)があります。この使い分けはどうすればいいのでしょうか。
レポートで使用するカギ括弧のほとんどは他者の著作からの引用する場合に使うことが主になります。
著作物からそのまま引用する場合は必ずカギ括弧で囲いましょう。
ただし、文章をそのまま使用せず、自分の言葉に置き換えたり、内容を要約した場合はカギ括弧で囲まないことになっています。また、参考文献で論文名を記すときにもカギ括弧を使います。
二重カギ括弧で表すのは書籍で、書籍を記すときは必ず二重カギ括弧で囲ってください。
そのほか、引用以外では意味を限定するときや特別な使い方をしているときなどはカギ括弧で囲んでもいいとされています。
括弧に似たものとして「“”」(ダブルクォーテーション( quotation marks ))もあります。
英語を勉強する人などは見かけたことがあるかもしれませんが、これは引用符の1つで論文などの1文を引用する際や書籍や雑誌名などのタイトルを紹介する場合に使います。
知っておいて損はありませんが、英語の論文やレポートを書かない限りはあまり使うことはないと思います。
括弧を使う際に気になるのが半角か全角かです。
これに関しては、まずはレポート課題が出された授業のルールや規則に従うことが前提です。なぜかというと、一概に決まったルールというものがないのでどちらでもOKだからです。
半角で書くのが基本という人もいますし、日本語でレポートを書くのだから全角という人もいます。
卒業論文でも事前に指定している授業や教授もいるので、大学レポートを書く際も疑問に思う人はぜひ教授に聞いてみましょう。
SNSなどで使うことの多い疑問符(?)や感嘆符(!)ですが、これらは基本的にはレポートには使わないと覚えておきましょう。
特別に使うこともあるかもしれませんが、一般的には使わない記号です。
そのほかの記号、たとえばリーダーと呼ばれる記号(・・)は省略を表したり、などという意味を持たせるために使用することができます。
コロン(:)は言葉の意味や用語の定義を記すとき、また引用文献の発行年とページを表すとき(2017:76など)に使います。
記号に限ることではありませんが、レポートに使用してよいものや書き方のルールは大学によって違うこともあります。
最近では、学校のホームページなどでレポートの書き方について詳しく説明している大学もあるので学生は各自レポートの書き方のルールを確認しておきましょう。
そういったものをよく読み、指示に従って書くことが何よりも基本です。そして迷ったときは、どの教科でも構わないので、教科書になっている書籍をみてください。
そこに書かれている文章表記は一般的なルールで書かれたものがほとんどなのでとても参考になります。
レポートは、作文や感想文と表記の仕方が違っています。小説や物語とも違い、一定のルールに従って論理的に書くことが大切です。
記号の使い方はルールなので、覚えてしまえば難しいことはありません。
最初は慣れずに苦労することもありますが、卒業論文を書く頃にはきっと当たり前のことになって迷わず書くことができるようになっているはずです。
いかがでしたか?今日は、大学のレポートでの記号の使い方についてでした。
序論・本論・結論など大学のレポートには基本的な書き方や引用や参考文献のルールがあったりと色々な規則があり、その中の1つに今回紹介した記号に関することがあります。
レポートの中身がどんなに濃く良いものでも記号などその書き方を無視していては良いレポートにはなりませんので、しっかり学んでおきましょう。
※この記事は2021年8月に更新しました
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