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大学数学で習う分野の中には「集合と位相」というものがあります。
集合と位相は大学数学の中でも「ここでつまづいてしまう」という人が多い分野で有名です。
今日は、そんな集合と位相とは一体何なのか?について簡単に解説します。理系学生はぜひ参考にしてください!
まずは、集合について解説します。(集合自体は高校の数学でも扱っているので、おさらいという面もあります)
「集合」というと、一般的には「集まること」という意味になりますが、数学での集合というのは簡単にいうと「ものの集まり」を意味します。
この集合を構築しているものというのは場合によって様々で、数字であったり特定の物体であったり、あるいは文字や記号であったり。
集合を構成しているもの単体のことを指して「元」といいます。
身近なものでいうと、例えば、
会社Aに「佐藤・田中・井上」という社員がいるとします。会社Aが集合で、社員の3人が元…という風にイメージするとわかりやすいと思います。
また、集合は単にものの集まりというわけではなく、「範囲がわかっているものの集まり」なので、例えば、上記の例に会社Aとは関係のない佐々木という人が出てきたとしても、佐々木は会社Aという集合の元にはならないということになります。
集合のことをAなどの大文字、元のことをaなどの小文字で表現するのが一般的です。
また、集合のことを「系」や「族」と呼ぶこともありますが、あまり意味合いに大きな違いはありません。
そして、こうした集合を扱う数学理論のことを「集合論」と呼びます。
高校数学の集合では和集合や共通部分、全体集合、空集合などについて習いましたが、大学の集合論では関数の集合や空間の集合など様々な集合について取り扱います。
次に、位相についてです。
位相というのは簡単にいうと、数学的構造や判断などのある種の情報のこと。
数学的構造や判断といわれてもいまいちピンと来ない人が多いと思うので、一例を挙げると、距離なども位相の1つです。
例えば、集合Aがあり、Aの中には元aとbがあったとします。
ここに距離という位相を加えることで、元aとbの関係は近いのか、あるいは遠いのかなどの判断をすることが可能になるという感じです。
この集合の中に位相を加えたものを「位相空間」といい、こうした位相空間の性質を研究する分野が「位相空間論」です。
位相空間論によって、
・部分集合の内部や外部、境界
・点列の収束
・点の近傍
・開集合や閉集合、閉包
・位相空間から位相空間への写像の連続性
・連結性
などの概念を定義化することが可能になります。
位相空間論は幾何学だけでなく、解析学や代数学などの分野でも応用されているため、大学数学の基礎として扱われている分野でもあります。
大学数学の集合と位相は数学の基礎であると同時に、つまづいてしまう人が多い分野でもありますが、その原因はやはり抽象的な考え方が必要になるということです。
高校までの数学は多くの場合「式を計算することで問題を解く」というものですが、集合と位相ではそのような具体的なものではなく、抽象的な概念を扱うため、これまで数学が得意だったという人も考え方の違いにより苦戦することがあるようです。
そのため、集合と位相を学ぶためには、まず既存の数学の概念を一度捨てるというのも重要です。
また、数学全般にいえることですが、理解できない場合はまず定義を何度も何度も確認して頭に入れるというのも大切。
その他、位相空間論がわからない場合はまず集合論についてしっかりと復習するというのも有効で、集合論は高校数学で習った内容と地続きになっているので位相空間論よりは理解しやすいので、まずはそこの地盤を固めてから位相空間論に挑戦していくのがベターでしょう。
今日は、大学数学の集合と位相についてでした。
集合論と位相空間論は抽象的な内容が多いので、理解するためには今までの数学の常識を一度捨て、フラットな状態で臨む必要があります。
苦戦する人も多い分野ですが、大学での数学の基礎となる分野なのでぜひマスターしておきましょう!では、本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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