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「感想文」というと、小学校の時に書いた(書かされた?)「読書感想文」を思い出して、もう自分には関係ないと思うかもしれません。
しかし、大学の授業レポートにしても、また会社や仕事の上で提出する報告書にしても、いずれも広い意味での「感想文」といえます。
感想文を書くということは、自分の考えや体験したことを他人に伝えるということ。
つまり、感想文を上手く書くことができれば、そのほかの場面でもコミュニケーション能力がアップし、ひいては自分自身の評価にも繋がってくることが期待できます。
日常の出来事や読んだ本について、大学の講義について書くのもいいかもしれません。
以下に、そんな感想文を上手く書くための3つのステップをまとめてみます。
まず最初に書くことは、内容の予約、つまり「この感想文は何について書かれているのかを示すこと」です。
その際に書くのは、「テーマ(何についての感想文なのか)」と「結論(自分はどう思ったのか)」の2点だけ。
例えば、ある本についての感想文であれば、「『書名』についての感想文であること」「その本を読んで自分がどう感じたのか」について書けばOKです。
それ以外に細かい情報や、感想などを書く必要はありません。
要約はできるだけ簡潔に書くこと。
これがポイントです。
続いて本文に入ります。
本文では、まず「その本を読んで何をどう感じたか」を書きます。
感想文を書くのが苦手という人は、「面白かった」以外の感想がないのにどうやってそれ以上書けばいいのかわからない、というかもしれません。
そこでおすすめするのが、最初に印象に残ったことを書いて、それから全体の感想につなげるという方法です。
例えば本であれば、第1章、第2章…と章ごとにどういうことが書かれていたか、そしてそれについて自分はどう感じたかを簡潔にまとめていきます。
講義について感想を書くのなら、講義の内容をいくつかのパートに分けて、あとは同じようにパートごとの感想を書きます。
ポイントは、書かれていることや話された内容をただまとめるのではなく、必ずそこに自分の感想を書くこと。
その上で、そうした個別の感想をまとめる形で全体の感想に繋げていくのです。
実は感想文で大切なのは、この3の部分になります。
2で感想を書いたのだからそれで終わりでは?と思う人もいるかもしれませんが、上手な感想文にするには、さらにこの「独自体験が盛り込まれているかどうか」が鍵なのです。
なぜなら、独自体験には書き手がこれまでにしてきた経験や教養などが反映されることになるので、まさにその人の独自性が現れてくる文章になるからです。
例えば、芥川龍之介『蜘蛛の糸』の感想文を書くとします。
「他人を犠牲にして自分の利益を追求しても結局は幸せにはなれないと思った」という感想は、おそらく多くの人が書けるでしょう。
しかし、「なぜそう思ったのか」という理由を、「電車でお年寄りに席を譲った時に感謝されて、体は疲れていたけれど気持ちはあたたかくなった」というような自分自身の体験と結びつけて書くことができれば、それは他の誰でもない、あなただけの感想文になります。
2で「事実をまとめるだけでなく、必ず自分の感想を書く」というポイントを申し上げましたが、自分だけの体験や過去に影響を受けたことといった独自体験を絡めることで、その感想文はありきたりのものではなく、あなた自身の個性が反映された、唯一無二のものに仕上げることができるのです。
読んだ本や日常の出来事、面白い体験などについて感想文を書くことは、コミュニケーション能力を高め、自分自身を相手にわかってもらうような文章を書く訓練になります。
感想文は、1)内容を要約する、2)パートごとにまとめて感想を書きそれを全体の感想につなげる、3)感想の理由となる独自体験を盛り込む、という3ステップで書くとよいでしょう。
自分自身の個性が映し出された、あなただけの感想文を目指してみてください。
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