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大学の授業で、期末試験の代わりにレポートの提出が課されるものがあります。
しかし、高校までにきちんとしたレポートの書き方を学んだという人は、それほど多くはないのではないでしょうか。
いざ書こうと思っても「書き方」がわからない、という人のために、基本的なレポートの書き方をまとめて見ます。
今回は、一般教養の文系科目の場合についてです。
具体的なポイントに入る前に、「大学のレポートとはどういうものなのか」について考えてみましょう。
よく言われるのが、「レポートは感想文ではない」ということです。
これは、「私はこう思いました」「こう感じました」だけでは、レポートとして成立しないということを意味しています。
では、レポートをレポートとして成立させるための必須条件とは何でしょうか。
それは、一つのテーマについて「問い」が立てられ、最終的にそれに対する「答え」が導き出されている、ということです。
先生から出されるレポートの課題は抽象的で大きいものであることが多いので、その「大きなテーマ」から自分なりの「問い」を最初に立てる必要があるのです。
例えば、課題が「ネット・コミュニケーションについて」だった場合、具体的に「大学生にとってネット・コミュニケーションはどのようなメリット・デメリットがあるか」というのが「問い」に当たります。
この「問い」に対して検証を行い、最終的に「答え」を導き出されているものがレポートである、ということができます。
では、「問い」をどうやって検証していけばいいのでしょうか。
検証とは、客観的なデータや資料に基づいて分析・考察することです。
つまり、その「問い」に対して「複数の専門家がどういう見解・意見を述べているか」を調べなければなりません。
自分だけの意見を書いても意味がありません。
そのためには、テーマに即した文献を探して読み込む作業が必要です。
文献は大学の図書館や国会図書館、日本語論文であればCiNiiを利用して探しましょう。
ネットを参考にしても構いませんが、個人サイトやSNSなどは必ずしも正しい情報が書かれているとは限らないので注意が必要です。
必ず信用の置ける公的機関や、そのテーマについての専門家が作成しているサイトなどを利用するようにしましょう。
レポートは、一定の構成にしたがって書く必要があります。
基本は、「序論」「本論」「結論」という三部構成をとり、それぞれ全体の5〜10%、80〜90%、5〜10%の分量が目安です。
「序論」では、このレポートで取り扱う問題(先ほどの「問い」に当たります)を明示し、なぜその問題を取り上げたのかについての理由を述べます。
「本論」では、まずその問題についての先行研究をまとめます。
すなわち、その問題についてこれまでどういった意見や見解が出されているのか、について、調べたことを中心にまとめるのです。
そこから、自分なりの仮説や疑問点を導き出し、それについて文献調査・実験・アンケートなどを行って、わかったことを書きます。
そしてその結論について自分なりの考察を書き出します。
「結論」は、「本論」で導き出された結論とそれへの考察をまとめ、残された問題や今後の研究の可能性や課題などへ繋げます。
レポートの最後には、必ず参考にした文献の一覧表「参考文献表」をつけます。
ネットのサイトを参考にした場合も、書籍や論文の場合と同様に、サイトの作成者やURL などを参考文献表に記載しましょう。
レポートの中で、読んだ本から文章などを引用したい時には、必ずそれが引用であることがわかるように書く必要があります。
具体的には、引用文は「 」などで文をくくるか段落を変えて書き、そこに脚注をつけて引用元の文献(ネットであればサイト)を明示します。
引用文は必ず「元の文章の通り」に引用してください。
勝手に語尾を変えたりすると「改ざん」になるのでしてはいけません。
そして、引用元の文献(サイト)は必ず参考文献として記載します。
引用であることを明示せずに他人の書いたものをコピペすると「盗作」として不正行為とみなされてしまうので、くれぐれも注意してください。
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