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高校までは1学期・2学期・3学期、大学は前期(春学期)・後期(秋学期)で1年が区切られる。
今の時代、それが当たり前ではなくなりつつあります。
徐々に、1年を4学期に分ける「クォーター制」を導入する大学が増えてきています。
いったい、「クォーター制」とはどのような制度なのでしょうか?
今回は、徐々に導入が進みつつある「クォーター制」について紹介していきたいと思います。
「クォーター制」とは、1年を4つの学期に分けて授業をしていく制度です。
今までの2学期制(セメスター制)とはどのような違いがあるのでしょうか。
2学期制の場合は、前期が4月~7月下旬から8月初旬、後期が9月~1月下旬から2月初旬という形で1年を分け、
1つの科目を半期(通年科目は1年)かけて履修するという制度です。
通常、授業は1科目につき、1週間に1回開講されます。
クォーター制(4学期制)の場合は、「春学期前半」「春学期後半」「秋学期前半」「秋学期後半」という形に分けられ、
春学期前半が4月~6月初旬、春学期後半が6月中旬~8月中旬、
秋学期前半が9月後半~11月中旬、秋学期後半が11月下旬~2月中旬、
大学によって多少の差はあるものの、上記のような区切りで授業を履修します。
2学期制との大きな違いは、授業が1科目につき、1週間に2回開講されるという点です。
2学期制では約4ヶ月かけて学んでいた内容を、クォーター制では約2ヶ月で学んでいくのです。
クォーター制を導入する大学が増えた背景には、「グローバル化への対応」があります。
日本では春から新学年がスタートしますが、海外の大学では秋からのスタートが主流です。
そして、6月~8月下旬は、海外の大学のサマースクール(短期留学)の期間にあたります。
つまり、クォーター制の「春学期後半」(1学期分)を利用して海外留学することができるのです。
春スタートと秋スタートのズレの部分も、クォーター制にすることによってクリアになるというわけです。
今まで1単位を取得するのに約4ヶ月かかっていたところ、クォーター制にすることによって、約2ヶ月で取得することができるようになりました。
授業も週に2回開講されているため、より密度の高い学習になります。
「履修したい科目の開講時間が必修科目とかぶっているから、履修できない」
そんな悩みを1度は経験したことがある人も多いのではないでしょうか。
2学期制の場合は、時間割を組む機会が年に2回しかありませんが、クォーター制の場合は4回に増えます。
それによって、より柔軟に時間割を組むことができるようになるのです。
クォーター制の大きな特徴は、なんといっても授業のスピードがはやいことです。
2学期制の倍のスピードで授業が進んでいきます。
1学期が約2ヶ月しかないため、1ヶ月でもう授業の半分は終わることになり、
やっと全体像が把握できた頃には、もう試験のことを考えなくてはいけません。
つまずいてしまった分を取り戻すのも一苦労です。
グループで課題に取り組むような授業の場合は、グループ全員の時間を合わせるのが大変になります。
というのも、先述したように、授業のスピードがはやく、1科目につき週2回授業があるため、
必然的に課題に取り組む時間も限られ、提出するまでの期間も2学期制に比べて短くなります。
それぞれが履修している授業も異なるので、時間を合わせるのが大変な上に、課題も多く、全員が集まりにくくなるのです。
今はまだクォーター制を導入している大学は少ないですが、これからさらに増えていくことが予想されます。
特に海外留学に力を入れている大学で、クォーター制の導入が進んでいくでしょう。
学生の立場からすると大変な面もありますが、短期集中で学習したい人にとっては、メリットの多い制度といえるかもしれません。
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