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本当に日本の大学生は勉強しないのか?

 

 「出席さえしていれば単位は取れる」、「大学は入るのが大変であとは楽」など、大学生=勉強しない、というのが通説のようになっていますが、そもそもなぜ日本の大学生は勉強しないと言われるのでしょうか。

 

前提として、大学生の中には日々勉強に励んでいる学生もたくさんいます。

 

ただ、今回は、一般的に ’’勉強しない’’ と言われる大学生に焦点を当てて、その根拠と原因について解説します。

 

目次

【日本の大学生は世界一勉強しない?】

よく、「日本の大学生は世界一勉強しない」と言われるのですが、果たしてこれは本当なのでしょうか。

 

まず、日本での大学のイメージは、何かと自由ということ。

 

高校まで色々な校則があり、自分のしたいことを必ずしもできるわけではありません。多くの学校では、制服があり、髪の毛のおしゃれなども好きなようにはできません。

 

それに比べて、大学に入ると、毎日、私服で、どんなファッションをしても誰も文句は言いません。毎日、決められた時間に授業があるわけでもなく、授業に行かなくても誰も注意しません。

 

また、授業が終わった後にアルバイトなどをする学生もいて、勉強を本業とするという意味では同じですが、高校までの「Student」とは大きく異なります。

 

全て自己責任になる大学では、これまで厳しいルールの中で生きてきた人にとって、ある意味「天国」と言えるのです。

 

ただ、大学生で一番大切なのはやはり勉強であること。むしろ、高校までで学ぶ基本的な内容ではなく、自分の興味のある分野をより専門的に学ぶのが大学です。

 

これから、社会に出る人にとって、専門分野をより高度なレベルで学び、社会で生きていくための知識を身につける場所として、大学があります。

 

その大切な期間に、勉強しなければ、今後社会で生きていくために、大きなマイナス要素となるのは容易に予想できるのではないでしょうか。

 

日本の大学生は勉強しないと言われるのには、いくつか理由があります。

 

≪理由その1:大学周辺の環境≫

 

 

例えば、アメリカの多くの大学は都会から遠く離れた田舎に大学を建て、一つの大学町として形成していることが多いです。

 

それに比べて、日本の大学では、大学町と呼ばれるところはあるものの、東京や大阪など多くの大学では、市街地にあったり、電車などで自宅から通える場所にあるのが一般的です。

 

これは、日本の公共交通機関の発達や利便性によって実現できているのですが、市街地にあるため勉強以外の誘惑もたくさんあります。

 

それに比べて、アメリカの大学町となっている場所では、州政府から供与されている大学もあり、学生が勉学や日常生活に支障をきたさないように、図書館、寮、体育施設、医療施設などが充実しており、基本的な日常生活はキャンパス内で全て完結できるようになっています。

 

アルバイトなども、大学に関係のある食堂や図書館での業務などが一般的で、基本的に大学生が行うことは全て、学生が勉学に集中するための基本設計となっているのです。

 

そのため、どんなに娯楽が欲しくても、環境内にないというのが現状で、勉強に集中するしかなくなるのです。

 

≪理由その2:大学システムの違い≫

 

日本の大学では、入学すればあとは基本的に卒業するまで大学間の移動はありません。編入する学生もいますが、どちらかと言えば少数派になると思います。

 

それに比べて、アメリカの大学では、多様な大学間での移動が可能で、移動する際に必要になるのが授業科目間調整と学生のGPAです。

 

アメリカで多いのが、まずは2年間のコミュティカレッジに入学し、そこで勉強を頑張って高いGPAを取る、そしてよりレベルの高い州立大学を目指すという形です。

 

また、自分の専攻科目を途中で変える学生もいるので、最初に入学した大学や学部が、必ずしも最終ゴールではありません。

 

日本では、編入制度を利用する学生以外は、基本的に大学間での移動はありません。

 

そのため、大学で良い成績を取るのは、自分の学んだことへの評価が主な理由になり、極端に言えば、普通に卒業するためには、必ずしも「良い成績」を収める必要はないのです。

 

≪理由その3:就職制度の違い≫

 

日本の企業では、基本的に4月に一括採用を行います。採用されたあとは、しばらく新人研修があったり、手厚く育ててくれます。

 

それに対して、欧米では、「オープンポジション」というのを採用しており、〇〇部に空きが出たので、〇〇名必要、というように、そもそも「新人」という概念はあまり存在しません。

 

もちろん、研修期間はありますが、日本ほど新人研修などで育て上げるというよりは、大学時代に学んだ内容がそのまま活かさられるようになっています。

 

また、大学を卒業してから1年間ほど世界を旅する学生もおり、日本のように4月に一括採用というものがなく、通年採用しているため、就職するタイミングはいつでもいいわけです。

 

【まとめ】

このような制度の違いから、日本の大学生は必然的に勉強をしなくても、ある程度将来が予測できるというのが結論でしょう。

 

学生の本業は勉強なので、当然、勉強は第一優先にするべきです。

 

ただ、アルバイトやサークル活動など、勉強以外のことをできる時間がある日本の大学生は、社会で必要な多方面での知識を養える良い機会だと思って、自分に必要なことをやっていけば将来必ず役に立つでしょう。

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この記事を書いた人

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