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大学レポートの文章表現におけるポイント

 

 

目次

大学生らしい文章表現の方法

 

レポートを書き進めていくうえで、悩むことのひとつに「文章の表現方法」があげられます。

 

「文章の表現方法」とは、レポートや論文特有の「書き言葉」のことで、日常私たちが使っている「話し言葉」とは区別されています。

 

助詞や接続詞、副詞などの機能語を正しく使うだけで、レポートの完成度はグッと上がり大学生らしいレポートに仕上がります。

 

区別できる?話し言葉と書き言葉

 

「日本の輸入量が拡大したら、経済は回復するといわれている。でも、必ずしもそうとは言い切れない。」

 

この文章はレポートとしては不向きです。そういわれたら、あなたはどこが違って、どう直せばよいか指摘できるでしょうか。

 

言葉には、話し言葉と書き言葉があるということはご存知ですよね。

 

話し言葉は話すときに使う言葉、書き言葉は文章にしたときに使う言葉です。

 

大学生のみなさんは、ほとんどの人が何らかのSNSを利用していますよね。そのため日常的に文章を書くことに慣れているかもしれません。

 

けれど、助詞や副詞、接続語などの機能語を意識しながら書き進めている人はほとんどいないのではないでしょうか。

 

そのため、SNSのようには書くことができないレポートは難しく感じてしまうといえるでしょう。

 

さて、先ほどの文章を正しい書き言葉に直してみましょう。

 

「日本の輸入量が拡大すれば、経済は回復するといわれている。しかし、必ずしもそうとは言い切れない。」

 

これが正しい書き言葉です。

 

このようにレポートは書き言葉を使うことが大切であり、とくに副詞や接続詞には注意が必要です。

 

 

レポートで避けた方がよい言葉は?

 

使ってしまいがちな話し言葉は「だから」や「でも」です。

 

問題なさそうに思いますが、この言葉をレポートに使ってしまうと文章が引き締まらなくなってしまい大学生のレポートとしては不向きです。

 

そのほか、接続詞では「それから」「けど」なども使用されることの多い話し言葉です。「それから」の書き言葉は「また」、「けど」は「だが」となります。

 

副詞は、話し言葉なのか書き言葉なのかわかりにくいものが多いので、覚えてしまうとよいかもしれません。

 

「やっぱり」「全然」「全部」「たぶん」「もっと」「だんだん」「いつも」などは大学生のレポートで使ってしまいがちな副詞です。

 

正しい書き言葉は以下の通りです。

 

やっぱり→やはり、全然→まったく、全部→すべて、たぶん→おそらく、もっと→さらに、だんだん→次第に、いつも→常に

 

そのほか「こんなに」「そんなに」「あんなに」という指示語も間違いの多い話言葉ですよ。

 

「例年は、こんなにたくさんの雪が降ることはなく、畑にあんなに雪が積もってしまうと野菜の値段は高沸することは間違えないだろう。」

 

この文章では2つの話し言葉が使われています。

 

さらにもうひとつ、できれば別の言い方の方がよい言葉も使われています。わかりますか?

 

話し言葉が使われているのは、「こんなにたくさんの雪」の「こんなに」ですね。

 

正しい書き言葉は「これほどたくさんの雪」と表します。

 

もうひとつは「あんなに雪が」の部分です。正しくは「あれほどの雪が」となります。

 

正確には「例年はこれほどたくさんの雪がふることはなく、あれほどの雪が積もってしまうと」となるわけですね。

 

しかし、指示語を続けて使うと何を指しているのかがわかりにくくなります。

 

したがって指示語を1文節中に二度使うことは避けるようにしてください。

 

そして、別の言い方の方がよい言葉というのは「間違え」です。

 

「間違えないだろう」よりは「間違いないだろう」と表した方がよいでしょう。

 

「間違え」と「間違い」は実は両方とも名詞です。

 

転成名詞といって動詞の連用形が名詞になったものです。

 

どちらも同じ名詞ですが「間違い」と使う方が主流です。文法は難しいですね。

 

 

客観的な言葉を使おう

 

レポートを書くときは、事実に基づいて書き進めていくことが大切です。

 

事実を正しく書き表わしていくためには、文章中に自分の感想や意見、想いなどを織り交ぜて書く必要はありません。

 

レポートはあくまでも客観的な視点に立って考えることが大切です。

 

したがって、自分や相手の判断とは無関係の事実を、忠実に再現していかなくてはなりません。

 

「書き言葉」はそのために使うと言葉なのです。

 

たとえば「絶対」や「でも」で考えてみるとよくわかります。

 

「絶対」を使う場合は自分の感情が入りますよね。

 

「絶対来てね。」「絶対大丈夫。」など、期待を込めて使う場合も多いでしょう。

 

「でも」も同様です。「でも、そうするしかなかったから。」「でも、わからなかったから。」というように、言い訳をするときなどに使うことが多い言葉ですよね。

 

このように「話し言葉」を使用すると、文章全体が主観的になってしまうことが多いため、レポートには不向きな言葉ということになるのです。

 

レポートとして不向きな言葉は、ほかにもたくさんあります。

 

面倒に思うかもしれませんが、社会に出てからは、むしろ書き言葉を使う機会の方が多くあります。

 

大学生のうちにたくさんのレポートを書いておけば、社会に出たときには当たり前のように書くことができるようになります。

 

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生徒とのコミュニケーションを大切にし、彼らの学習の進度や状況を把握することで、適切なサポートを提供できるよう努めています。

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