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大学生になると、試験の代わりに「レポート」の提出を求められることがあります。
レポートなら高校でも書いたから大丈夫と思っていたり、提出すれば大丈夫と思っていたりする人もいるかもしれません。
レポートは大丈夫と自信のある人も、まったく自信がない人も、よりよいレポートが提出できるように「大学生のレポートの書き方」について確認してみましょう。
今日の内容は特にレポート作成に慣れていない1年生など基礎的なものです。
大学で出されるレポートで求められていることは、ズバリ「根拠に基づいて、自分の主張を伝える文章力」です。
高校までに出されたレポートよりも具体的に、主張を強調するための根拠が明確にされているかということは必ずチェックされます。
「主張を強調するための根拠」とはどういうことかというと、出された課題に対して自分の結論を導き出すための根拠、つまりなぜ自分がそう思ったかを裏づけるための理由を用意するということです。
たとえば、「2020年の教育改革の問題点は何か」という課題を出された場合について考えてみましょう。
まず、なぜこの課題が出されたかをよく考えてみましょう。
それまでの講義で「教育改革」について、先生がどのように取り上げてきたか、先生は何を問題にしてきたかを探ります。
それが課題を書く上での重要なポイントになるからです。先生の挙げた問題点から自分の考えを主張していくと、講義をしっかりと聞き、よく学んでいる学生であるという評価にもつながります。
使用している教科書や、先生が作成したレジュメ、自分のとったノートなどをしっかりと確認しましょう。
大学生がレポートを書く上で大切なことは、たったの3つ。
「主張することを決定し、自分なりの考えをもつこと」
「自分の主張を裏づける根拠をあげること」
「根拠に基づいた説得力のある文章を構築すること」です。
レポート作成はある程度の分量があるので書き慣れていないと文字が進みませんし、主張を裏付ける根拠は例えば論文や新聞など外部の情報をもとに書きます。
その際、参考文献や引用の書き方などいろんなルールがあるのでしっかり身につけておきます。
まず、レポートのテーマから自分が主張したいことを決めましょう。
文章を書くときは、すぐに書き始めたくなると思いますが、いきなり文章を作成するのはおすすめではありません。
文章全体の構成を組み立ててから書く方が実は効率的で、読みやすい文章に仕上げることができます。ただ闇雲に書いているとまとまりのない中身の薄いレポートに仕上がります。
主張することが決まったら、自分の考えをまとめるために情報を収集しましょう。
ネットからはたくさんの情報を集めることができますが、中には正確な情報ではないものもあります。
ネットからの情報は確実な情報源であるかどうかをしっかり確かめることが大切です。
そこで図書館も活用しましょう。国立図書館には、そこにしかない文献も用意されています。実は一番身近な大学の図書館には、学生にとって必要な文献が多数用意されています。
とくに先生の講義に関連した文献が多く揃っていることが多いので、レポートが出された場合は、一度大学の図書館に行ってみることをおすすめします。
資料をみつけたら、自分の考えをピックアップしていきましょう。
前述の「2020年の教育改革の問題点」について自分の考えを述べるなら、問題点だと思う点を絞ります。
先生が問題点としているところを主張しても、先生は問題にしなかった点を主張してもどちらでもかまいません。
たとえ先生の考えを否定するかたちになったとしても、それが理由で評価が下がるということはほとんどありません。
重要なことは、「なぜそう思ったか」ということを裏づけるための「根拠」があることです。
漠然とした「私はそう思う」「おそらくそうだろう」「以前そうだった」という主張ではなく、「○○というデータから」「小中学生の保護者約10,000人のアンケート結果では」「○○年の文科省の調査によると」という根拠をもとに主張しましょう。
とくに多くの人が正しいと認めている客観的な事実は主張を支える根拠になります。
先行研究という、これまでに論文や書籍などで発表されている他の人の主張も、自分の主張を支える根拠になるので利用してみましょう。
レポートを書くときのカギは「主張と根拠」です。このことを意識しながら文章を作成していきましょう。
これまでにも、文章を作成するときは「起承転結」が大切だと教えられてきたことと思います。
もちろんそれでもよいのですが、レポートの場合は「序論」「本論」「結論」の3部構成でまとめる方が簡潔でわかりやすいレポートに仕上がります。
まず「序論」では自分の主張、テーマに関する仮説などについて書いていきます。
「このような問題について、私はこう考えた。」ということを書くということです。ここはレポートの最初の部分なのでいかに読者(教授)の興味を惹きつけるかが大切になります。
言い換えれば、ここでうまくいけばいいレポートになる可能性が高くなります。
テーマの仮説についてですが、そこまで難しく考える必要はなく与えられたテーマの一般論を否定さえすれば仮説になります。
そのテーマの仮説を実証できるのかという理由も簡単に書きます。
「本論」では、なぜそう主張するのかを根拠に基づいて書いていきます。ここがレポートの中で最も内容が濃く大切な箇所です。
本論では必ず「主張→根拠」の積み重ねをしていきましょう。本論では根拠となるようなデータなども記載する場所なので分量自体も多くなります。
最後の「結論」では、いくつかの「主張→根拠」から、どのような結論がでたかを書きます。
つまり「序論」で一度結果を言ってしまい、その理由を詳しく書き、だからこういうことでいいですよねと「結論」で念を押して締めくくるということなのです。
これを書いてレポートは終了になりますが、もし結論を書いていて文字数が足りないとなった場合におすすめするやり方が「今後の課題」を書くことです。
レポートではテーマに沿って考察を行い書いていきますが、今後の課題というのも必要な情報なので文字数に困った場合は特に調整として加えるのもいいでしょう。
そのテーマに対するあなたの学習意欲自体も教授に伝わりいいと思います。
この序論・本論・結論の分量バランスについては、大体序論20%・本論60%・結論20%というのが一般的でありそれに沿って書いていくと間違いはないです。
多少の前後はありますが本論が最も濃いというのには変わりありません。
その他にもレポートで参考にした参考文献などのリストを加えます。ただこれはレポートの文字数には加えないのがルールなので覚えておきましょう。
大学生のレポートの書き方のキーワードは「3」。
内容は「自分の主張をもつこと」「主張を裏づける根拠をあげること」「根拠に基づいた説得力のある文章を書くこと」の3つです。
そして構成は「序論」「本論」「結論」の3つで、この書き方に沿ってレポートを作成していきます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れてくればスムーズに書いていくことができるようになるので日々訓練としてこなしていきましょう。
卒業前の卒業論文でも同じような知識が求められるのでそれに向けてもいい練習の場になるはずです。
※この記事は2021年9月に更新しました
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