大学数学科の就職先と年収について
2023年05月12日
大学の数学科では、どのようなところに就職をしているのでしょうか。
数学科というのは専門性が高い故か、就職には不利といわれることがありますが、その専門性を生かしていい仕事に就くことももちろん実現可能です。
今日は、大学数学科の学生の主な就職先と年収について解説します。
【大学数学科は就活スケジュールを調整しやすい】
数学科などで学ぶ数学は難しいので、一般社会ではそこまで使わないといわれます。
確かにそうかもしれませんが、それが必ずしも就職活動に不利になるかというと疑問です。
なぜなら、企業においては経営状態を把握するために経理や簿記、商品開発や研究、在庫の管理など基本的に「数字」をよく扱うので、その知識を専門的に持っている数学科の学生はむしろ重宝されます。
しかも、数学科は理系学科の中でも、卒業論文が不要な研究室があったりと比較的就職活動のスケジュールが立てやすいという利点もあります。
他の理系学科は研究や卒業論文、就職活動を限られた時間で同時に行わなければいけません。
【大学数学科の主な就職先】
では、実際、数学科の学生はどのようなところに就職をするのでしょうか。
≪IT業界≫
今や私たちの生活に欠かせないITやWEBですが、これらには数学は必須です。
なぜなら、検索エンジンを開発するのには数学の知識がいりますし、効率的なシステムを構築するには数学で養う論理的思考が求められます。
論理的思考は理系学科であれば基本的に持っている能力ですが、数学科の学生は特に高いです。
≪教育業界≫
数学科に進む学生のほとんどは数学が好きで得意だったはずです。
むしろ、それでないとやっていけないほど専門性や難易度が高いのが数学科であり、その「好き」という気持ちを子どもに伝えることで数学の未来が明るくなります。
数学の専門科目と並行して教職科目の単位を取得し、中学や高校の数学の先生になる人も少なくありません。
≪金融≫
これもイメージしやすいと思いますが、金融や保険業界は数学科の学生にとって人気です。
金融での仕事は数字を扱う上で必須の論理的思考や問題解決能力が求められ、特に数学的な専門知識を活用して商品開発をする「アクチュアリー」などは就職先としてよく上がります。
≪公務員≫
技術系公務員という数学を専門として働く公務員もいます。
数学科で養った知識や能力を生かして、各種データの収集や統計処理などの業務に取り組みます。
公務員は安定性があり昔も今も人気のある就職先です。
【大学数学科を出た学生の年収】
数学科の学生はどのくらいの年収を得ているのでしょうか。
ここで紹介するのはあくまでも平均ですが目安にはなります。
数学科がある理学部の平均年収は20代で387万円、30代で495万円といわれており、まあまあ高いことがわかります。
参照:あなたの出身学部は何位? 学部別の平均年収ランキング
日本の20代の平均年収は342万円、30代は435万円なのでそれよりも高いです。
この数字よりも低い人もいますし、海外などで研究をする場合はもっともらえるかもしれません。
【まとめ】
今日は、大学の数学科の就職先と年収について解説しました。
数学という、知識だけはそこまで使わなくても、大学で培った数学を学ぶ上での問題解決やロジカルな考え方は社会に出てからも強く求められます。
あなたの強みを生かして、ぜひ希望の就職先をゲットしましょう!