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【大学レポート】考察って何?考察の書き方を解説

大学のレポートや論文を書く際に、大切になるのが「考察」です。

考察…?

「言葉の意味はわかるけれど…」

「何だか難しそう…」

「どう書いたらいいかわからない…」

このようなイメージを持っている人も多いかもしれませんが、今日はそんな考察の書き方やその際の注意点について解説します。

大学レポートにまだ慣れていない1~2年生やレポート作成に苦手意識を持っている人、今後の論文などの参考にしてください。

目次

【そもそも考察って何?】

大学では、成績評価として期末試験だけでなくこのレポート作成があります。

高校生の時にレポート作成をやったことがある人もいるかもしれませんが、大学では読書感想文のようなものではなくさらに本格的なレポートを書く必要があります。

このレポートというのは卒論や社会に出てからのレポート作成にも役立つスキルです。

そんなレポート作成でよく出てくる言葉として「考察」があり、どのように書くのかわからないという人も多いと思います。

まず、考察は結果から結論に至るまでを論理的に組み立てながら文章にする部分のことをいい、物事を明確にするために考えて正しい解答を調べることです。

小難しい説明になりましたが、超シンプルにいうと「よく考えること」です。

【大学レポートでの考察の位置付け】

では、そんな考察はどのくらい大切な要素なのでしょうか。

大学レポートでの考察は、その研究の核心をなす重要な箇所であり、それがどのように研究の仮説や問いに答えるかを論ずる部分になります。

これは大学レポートだけでなく、卒業論文でももちろん同じことです。

考察を正しく使うことで、そのレポートや論文の説得性に大きく影響し、逆に、考察が不十分であるものは結果の意味や重要性が不明確であると判断され、質の高いレポートにはなりません。

【考察の類義語】

この考察と似た言葉として、「考慮」「見解」「勘案」「検討」「省察」などがあり、類義語以外に混合される言葉として「結果」「感想」「反省」などがあります。

どれも聞いたことがある言葉だと思いますがイマイチその言葉の違いがわからない人も多いはずです。

≪考察と見解の違い≫

かなり似ている言葉ですが、「見解」とはある物事に関する考え方や見方のことで、見解には主観的な意見も含まれます。

考察では客観性が重要なのでそこの部分が大きく異なります。

≪考察と結果の違い≫

「結果」というのは、考察も含めて実験結果などを踏まえてどうなったかを学問的に分析し客観的に判断してどうなるかをまとめることです。

そのため、結果に基づく分析や議論である考察とは書き方が異なります。

≪考察と結論の違い≫

では「結論」はどうでしょうか。

どれも似た言葉ですが、結論は別の言葉でいうと「まとめ」にあたります。

考察では、レポートなどを通して何を発見したのか、何が考えられるのかなどを自分なりにまとめて書きますが、結論やまとめでは、考察も含めて総合的に何がわかったかをまとめる部分です。

【いい大学レポートにするには考察が大切!】

考察を書く際は、ただ単に自分の意見や感想を述べるだけでは不十分です。

結果から客観的に判断できる自分の見解を述べます。

読まれる・魅力的なレポートにするには、先に述べた通り、この考察を含めた文章構成がとても大切です。

決まった形のないようなレポート作成でも構成はある程度決まっています。

一般的には、

・目的
・目的の対象
・結果
・結果に沿った考察
・考察に沿った結論
・まとめ
・参考文献

考察部分では、得られた結果をもとに目的とした内容を達成できているかを判断して論理的な感想・意見を書きます。

考察を知らないと決していいレポートは書けません。

【大学レポートでの考察の書き方】

考察の重要性についてはわかっていただけたと思います。

ここからは考察の書き方のポイントについてご紹介します。

≪その1:最初に一般的認識を加える≫

結果を見て一般的に認識されるようなことを最初に付け加えておくといいです。

それによって正確性をアピールできます。

その際に、自分はそれに賛同するのかしないのか、その理由などについても述べるとさらにいいでしょう。

例えば、こんな感じ、

「一般的には、○○といわれていますが、分析の結果において○○でした~」

≪その2:目的によってどんな結果があったかを明確に書く≫

結果によって何が見つかったか、証明されたかという内容を書きます。

その際、結果からわかるメリットとデメリットを詳しく述べるようにしましょう。

例えば、こんな感じ、

「今回の実験結果で得られた大きなメリットは〇〇です。したがって、今回このような結果を得ることができた主な理由としては~であると考察できます」

これはメリットですが、一方、デメリットとしては、

「今回の実験結果がうまくいかなかったのは、〇〇に原因があったと考察できます。このような結果を受け止め、今後の課題として取り組んでいきます」

このような感じでOKです。

≪その3:他人の立証と比較する≫

これまでに同じような実験が行われている場合、その結果を比較対象にするといいです。

そこからどのように手続きや方法を変えたのかを述べ、結果にどのような差や違いがあったのかを明確に書きます。

例えば、

「〇〇で行われた実験を参考にし、~を新たに取り入れました。その結果、~という違いが得られました」

などです。

≪その4:新しい事実を出さない≫

考察を書く際に大切なのは、結果に基づいた内容であるということです。

そのため、目的や結果と関係のない何か新しい事実を加えるのは適切ではありません。

これは間違える人が結構多いので、気をつけてください。

例えば、

「今回の実験において、このような結果になったのは、〇〇と△△が反応を起こしたためであると考察します。したがって、なぜこのようなことが起こったのか調査していきます」

みたいな感じです。

【考察の書き方の注意点】

大学レポートでの考察の重要性と具体的な書き方について解説しましたが、最後は、注意点についてです。

考察を書く際に気をつけないといけないのは、結果の部分との違いを明確にすることです。

先ほど、考察と結果の違いを述べましたが、結果では事実をメインに書き、考察はあくまでも結果をもとにわかることを個人的な分析や考えなどを論理的に文章にする部分です。

ここで結果に対してただの主観的な感想を述べると、それは考察とはいえません。

感想文ではなく客観的に判断できる自分自身の意見を書く部分と覚えておきましょう。

この主観的な意見と客観的な分析を混合してしまう学生は結構多いです。

また、考察の書き出しとしては、結果のまとめや一般論を書くのが良しとされており、例えば、

「一般的には〇〇とされているが、分析をした結果、□□になった。つまり、~」

このような感じです。

考察というのは、社会人になってからもよく使われるものなのでこの大学生の間にしっかりその意味と使い方をマスターしておきたいものです。

≪タイトルに「考察」をいれる是非≫

大学レポートを作成する上で、タイトルをつけましょう、というのはよくいわれます。

おそらくあなたも日頃しっかりタイトルを考えてつけていると思いますが、そこで「~に関する考察」みたいな感じでタイトルをつける学生がいます。

しかし、これは決して間違えではないのですが、あまりおすすめできるものではありません

いろいろな意見があり、「問題ない」とする人もいますが、ここまで大学レポートでの考察を述べた上でわかると思いますが、そもそもレポートというのは考察を含むものだからです。

そのため、あえて、「~についての考察」と記載しなくてもいいという考えです。

また、やや曖昧でぼんやりとした印象のタイトルにもなります。

これは頭に入れておきましょう。

【まとめ】

いかがでしたか?今日は、レポート作成で大切な考察についてでした。

考察の書き方を簡単にまとめると、

・最初に一般的認識を加える
・目的によってどんな結果があったかを明確に書く
・他人の立証と比較する
・新しい事実を出さない

これらを意識して大学レポートに役立ててください。

当サイトでは、日々大学生のためにレポートの書き方や注意点などレポート作成に役立つ情報を発信していますので、ぜひ他の記事も参考にしてください。

また、猫の手ゼミナールは大学生向けの学習塾として多くの学生をサポートしていますので、勉強に関するお悩みがありましたら当塾までお問い合わせください。

では、本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

※この記事は2024年4月に変更しました

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