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大学は専門的な勉強や研究を行う場所だということに異論はありません。
しかし、大学時代というのは、ただ専門の勉強をするだけでなく、幅広い教養や知識を身につけることができる期間でもあります。
社会に出て行く前に人間として教養を深めることで、本来の意味での「知」を身につける、というのも、「大学時代」という期間になされるべき重要なことではないでしょうか。
これは、アメリカの大学教育の柱の一つである「リベラル・アーツ」の考え方に似ていますが、大学がただ「世の中の役に立つ学問だけをしていればよい」という考え方は、やはり大学というものの本質を狭めてしまっていると思います。
より広範な「知」は、社会人としての土台になると同時に、自分自身の人生にも奥行きを与えてくれるものだからです。
そんな「知」を簡単に、手っ取り早く身につけられるのが読書です。
本の中には、私たちの知らない広大な世界が広がっています。
今や、情報はネットで手に入れるのが当たり前の世の中ですが、では読書はまったく必要ないかと言われれば、そんなことはありません。
単なる「情報」ではない、多面的で奥の深いテーマについての議論、そのテーマについての最新の研究成果、あるいは想像と創造の構築物は、やはり読書によってしかリーチできないものです。
幸い大学時代は、(社会人に比べればずっと)自分の自由になる時間があります。
その時間を使って自分自身をより高めるためにも、読書をぜひおすすめしたいと思います。
無論、専門的な書物はその内容の深さにおいて右に出るものがありませんが、前提となる知識が何もない状態で読みこなすのは困難です。
でしたら、気楽に「ちょっと手を出す」ことが可能な新書はいかがでしょうか。
ビジネスから自己啓発まで、歴史、文学、科学、哲学、宗教、医療…新書が取り扱うテーマは膨大です。
本自体のボリュームはそれほどでもなく、前提となる専門知識がなくても読みやすい文体で書かれているものがほとんど。
あるテーマについて、その本を1冊読めばその輪郭がわかる、というのが新書の強みです。
ここで興味を持ったらさらに専門的な本へと進んでいく、という場合にも、「最初の一歩」に新書はおすすめなのです。
現在、多くの出版社が新書のレーベルを持っています。
新書は、自己啓発やビジネス術など実践的な内容を扱う「実用新書」と、基礎的な教養や時事テーマについて書かれている「教養新書」の二つに分けることができますが、出版社によって、どちらに重点を置いているのかが異なっています。
メジャーな新書レーベルについてまとめてみます。
1938年に日本で初めて新書を出版した老舗中の老舗。
「教養新書の雄」のイメージがありますが、文系理系を問わず、幅広いテーマについて中身の濃い内容の本が出版されている。
より専門的な知識を得たい人には欠かせないレーベル。
新潮新書は2003年の創刊で歴史は浅い方だが、「電車の往復時間に読める雑誌感覚の新書」というコンセプトのもと、『バカの壁』(養老孟司)、『国家の品格』(藤原正彦)などすでに多くのベストセラーを生み出している。
読者層を特に定めず、あらゆるジャンルを網羅した大衆受けする「教養新書」といえる。
文春新書とは対照的に、PHP研究所がずっとターゲットにしてきたビジネスマン向けの内容に強みを発揮。
また、科学のジャンルに特化した「PHPサイエンスワールド新書」というシリーズもある。
「時事性と普遍性の両輪」を掲げた「教養新書」。
近年では、特に今日的なテーマを扱ったものに強い印象。
2009年に創刊された新しい新書レーベル。
執筆者に芸能人を起用するなど、親しみやすさとエンターテインメント性のある内容を追求しているのが特徴で、ターゲットも「20代〜40代」と若めに設定されている。
出版社によって、新書レーベルのコンセプトはいろいろです。
一般的に深い知識が得られる「教養新書」なのか、実生活で役に立つ「実用新書」なのか、各出版社はそれぞれどちらを重視するのか、あるいは両方目配りをするのかを考えているようです。
自分が気になるテーマの本を選ぶのはもちろんですが、何を読んだらいいのかわからないという時には出版社別のコンセプトを知った上で探してみるのもいいかもしれません。
二度と来ない大学時代、興味の翼を自由に広げて、読書という広大な「知」の森へ一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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