猫の手ゼミナール執筆の書籍が出版されました! 詳細はこちら

初めてレポートを書く人のための基本ガイド

そろそろ、大学の授業でレポート課題が課される時期ではないでしょうか。

今年入学をした学生にとっては大学レポートは新たな挑戦であり、越えなければいけない壁です。

今日は、初めて大学レポートを書く人のために、基本的なレポート執筆の方法についてまとめました。

ぜひ最後までお読みください。

目次

【そもそもレポートとは?】

大学レポートとは、どのようなものなのでしょうか。

「レポートは感想文みたいなもの」
「国語の教科書に載っていたような評論文のこと」
「レポートは独自の見解など自分の色を積極的に出すもの」

これらは全て大学レポートとしては適切ではありません。

レポートには大きく分けて、

「調査や実験などを行い、そこで得られたデータを客観的に整理・分析したもの」

「課題として出されたテーマについて資料などを元に調べてまとめたもの」

この2種類に分けることができます。

本記事では、後者の「あるテーマに沿って調べてまとめたレポート」についての書き方を説明していきます。

資料をまとめるといっても、そこには一定のルールがあります。

レポートがレポートとして成立するためには、

①「問い」と「答え」があること
②信頼できる客観的な資料に基づいて分析・論証が行われていること
③一定の構成形式を用いて書かれていること(「序論」「本論」「結論」の3部構成が一般的)

以上の3つを押さえておく必要があります。

≪「問い」の立て方≫

レポートの課題は大抵漠然としたテーマであることが多いので、実際にそれをレポートに落とし込んでいく際には、そのテーマから独自の「問い」を立てる必要があります。

「問い」を立てるためには、まず出されたレポート課題(テーマ)の内容を理解すること。

そのためには、授業で先生が話した内容を振り返りつつ、わからないところは百科事典や各種の事典、入門書や概説書などで調べます。

レポート課題(テーマ)の内容がわかったら、そこから、その問題にはどんな観点があるのか、どんな切り口が設定できるのか、自分ならどう考えるのか、といったとを考えて自分なりの「問い」を設定してみましょう。

「問い」は、「~は良いことなのか悪いことなのか」「~と~はどう違うのか」「~はなぜそうなっているのか」というように、「~か?」という疑問形で立てるのがよいでしょう。

≪仮説を立てて検証する≫

「問い」が立てられたら、それに対する答えを予想する=仮説を立てます。

そして、その仮説に基づいて文献などで「問い」の「答え」を探していくのです。

仮説を立てずにいきなり調べ始めてしまうと、着地点がわからず、ただ調べただけで終わってしまいがちです。

ここまできたら、実際の執筆に取りかかりますが、実際にレポートを書き進めながら迷子にならないように、「問い」から「答え」に至るまでの大まかな流れ=アウトラインを決めて書き出しておくといいでしょう。

≪調査のやり方≫

立てた仮説が本当に正しいのか調査を行い確かめていくのですが、その調査にもやり方がいろいろあります。

例えば、時事的情報や法令情報、原文など文献調査、多数の人に聞くアンケート調査、インタビュー調査、観察や実験も理系学科の学生であればあるでしょう。

どの調査が優れているというよりはそれぞれに魅力があります。

あなたのレポートがいいものになるような調査方法を選択します。

大学生にとっては、多数の人を必要とするようなアンケート調査などは難しいかもしれませんが、多くの場合は、文献を使って調べます。

【大学レポートを実際に書いていく手順】

大学レポートは以下のような構成で書きます。

表紙(レポートのタイトル、授業名、執筆者名など)
本文…序論(「問い」の提示)→本論(資料を引いて検証しながら議論を展開する)→結論(「問い」に対する「答え」の定時)
注(脚注方式で書く場合は不要)
④参考文献、付録(あれば)

いうまでもなくレポートの中心は②の本文です。

≪序論は最初に立てた「問い」を提示する部分≫

与えられた課題の中から、このレポートではどのような問題について考えていくのか、何を明らかにしていくのかを提示します。

同時に、どういう方法でその問題に取り組むのかもここで明らかにしておきます。

本文全体の10パーセントぐらいの分量にするとよいでしょう。

≪本論は検証をしながら議論をしていく中心部分≫

文献を調べた結果をまとめ、それについて分析を加えて考察します。

そして、「問い」に対してどういう「答え」が導き出されるのか、その根拠となる論を展開します。

レポートの中心となる部分ですから、本文全体の80パーセントはここに割くようにしましょう。

≪結論は「問い」に対する「答え」を提示する部分≫

本論で導き出された結論をまとめていきます。

ここでは、新しい議論や考えなどは書かず、あくまでも全体のまとめになるようにしましょう。

本文の10パーセント程度を使って書きます。

なお、本論と結論を書き上げて全体を俯瞰できる状態にしてから序論を書くほうが、書きやすいということも覚えておくといいでしょう。

【大学レポートを書く上でよくある失敗】

初めての経験をする上での失敗はよくあることです。

それ自体何もおかしなことではなく、成長するために欠かせないプロセスです。

≪課題の要件を満たしていない≫

大学レポートの多くに、文字数制限や形式、提出方法などが決められています。

これは各大学というよりは各授業によってルールがありますので、履修している授業をしっかり聞いてください。

例えば、文字数制限は2000文字となっている場合、1500文字など足りないものはNGですし、逆に2800文字など多すぎても適切ではありません。

この場合、基本的には文字数の上下10%以内に収めるのが規則です。

1800~2200文字が適切です。

他は提出方法に関しても、Eメールで提出をするのか手渡しなのかしっかり確認しておきます。

≪誤字脱字≫

文章を書いていくわけですから正しい日本語で書かなければいけません。

明らかな誤字脱字は当然として、書く日本語と話す日本語の違いについてもここで学んでおきます。

例えば、「ちなみに」ではなく「なお」、レポートでは「です」ではなく「である」などレポートに適当な日本語がありますので気をつけてます。

あと、句読点の使い方も意識しましょう。

≪引用と参考文献≫

レポートを書いていくと別の情報を引用として利用したり、参考文献にしたりということがよくあります。

これらには、著作者の名前やページURLなどを記載しなければいけないという決まりがありますので、デタラメにしてはいけません。

ルール違反というよりは法律違反になる可能性があります。

≪論理的な内容か≫

そのレポートの内容に論理性はあるか、結論が序論で定期した問題にしっかり対応しているかなどを確認します。

あっちに行ってこっちに行ってという文章であれば論理性に欠けることになります。

初めてレポートを書く上ではkの論理的な構成は難しいものですが、意識して書いていきます。

【まとめ】

レポートは書き方のフォーマットがかっちりしているので、慣れてしまえば、ゼロから自由に書く「作文」よりも書きやすいかもしれません。

「問い」を立てて「答え」を導き出す、という基本的な構造をしっかりと押さえたら、あとはフォーマットに沿って書き進めていけばよいのです。

ただし、資料を調べるなど、ある程度の時間は必要。

十分に準備をして、より質の高いレポートの完成を目指してがんばってください。

※この記事は2025年4月に編集しました

\無料相談実施中! /

お探しの記事を検索する

この記事を書いた人

目次