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そろそろ大学の後期試験の時期がやってきます。
科目によってはレポート提出が課されているものもあることでしょう。
今回は、初めてレポートを書く人のために、基本的なレポート執筆の方法をまとめてみます。
そもそも、レポートとはどんなものなのでしょうか。
レポートには大きく分けて、「調査や実験などを行い、そこで得られたデータを客観的に整理・分析したもの」「課題として出されたテーマについて資料などを元に調べてまとめたもの」の2種類に分けることができます。
ここでは、後者の「あるテーマに沿って調べてまとめたレポート」についての書き方を説明していきます。
資料をまとめるといっても、そこには一定のルールがあります。
レポートがレポートとして成立するためには、
①「問い」と「答え」があること
②信頼できる客観的な資料に基づいて分析・論証が行われていること
③一定の構成形式を用いて書かれていること(「序論」「本論」「結論」の3部構成が一般的)
以上の3つを押さえておく必要があります。
レポートの課題は大抵漠然としたテーマであることが多いので、実際にそれをレポートに落とし込んでいく際には、そのテーマから独自の「問い」を立てる必要があります。
「問い」を立てるためには、まず出されたレポート課題(テーマ)の内容を理解すること。
そのためには、授業で先生が話した内容を振り返りつつ、わからないところは百科事典や各種の事典、入門書や概説書などで調べます。
レポート課題(テーマ)の内容がわかったら、そこから、その問題にはどんな観点があるのか、どんな切り口が設定できるのか、自分ならどう考えるのか、といったとを考えて自分なりの「問い」を設定してみましょう。
「問い」は、「〜は良いことなのか悪いことなのか」「〜と〜はどう違うのか」「〜はなぜそうなっているのか」というように、「〜か?」という疑問形で立てるのがよいでしょう。
「問い」が立てられたら、それに対する答えを予想する=仮説を立てます。
そして、その仮説に基づいて文献などで「問い」の「答え」を探していくのです。
仮説を立てずにいきなり調べ始めてしまうと、着地点がわからず、ただ調べただけで終わってしまいがちです。
ここまできたら、実際の執筆に取りかかりますが、実際にレポートを書き進めながら迷子にならないように、「問い」から「答え」に至るまでの大まかな流れ=アウトラインを決めて書き出しておくといいでしょう。
レポートは以下のような構成で書きます。
①表紙(レポートのタイトル、授業名、執筆者名など)
②本文…序論(「問い」の提示)→本論(資料を引いて検証しながら議論を展開する)→結論(「問い」に対する「答え」の定時)
③注(脚注方式で書く場合は不要)
④参考文献、付録(あれば)
いうまでもなくレポートの中心は②の本文です。
与えられた課題の中から、このレポートではどのような問題について考えていくのか、何を明らかにしていくのかを提示します。
同時に、どういう方法でその問題に取り組むのかもここで明らかにしておきます。
本文全体の10パーセントぐらいの分量にするとよいでしょう。
文献を調べた結果をまとめ、それについて分析を加えて考察します。
そして、「問い」に対してどういう「答え」が導き出されるのか、その根拠となる論を展開します。
レポートの中心となる部分ですから、本文全体の80パーセントはここに割くようにしましょう。
本論で導き出された結論をまとめていきます。
ここでは、新しい議論や考えなどは書かず、あくまでも全体のまとめになるようにしましょう。
本文の10パーセント程度を使って書きます。
ちなみに、本論と結論を書き上げて全体を俯瞰できる状態にしてから序論を書くほうが、書きやすいということも覚えておくといいでしょう。
レポートは書き方のフォーマットがかっちりしているので、慣れてしまえば、ゼロから自由に書く「作文」よりも書きやすいかもしれません。
「問い」を立てて「答え」を導き出す、という基本的な構造をしっかりと押さえたら、あとはフォーマットに沿って書き進めていけばよいのです。
ただし、資料を調べるなど、ある程度の時間は必要。
十分に準備をして、より質の高いレポートの完成を目指してがんばってください。
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