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日本で大学に通う皆さんは、そろそろ学期末試験(定期試験)が目の前に迫って来る頃だと思います。
今日は、アメリカの大学の期末試験についてお話しします。
勉強の合間の息抜きにでも読んでみてくださいね。
アメリカの大学の年度は9月に始まり翌年の5月まで。
多くの大学ではセメスター制をとっており、「9月〜12月までの秋学期」と「1月〜5月までの春学期」の2学期に分かれています。
それぞれのセメスターは独立しており、秋学期に履修した科目は秋学期の終わりの12月に、春学期に履修した科目は春学期の終わりの5月に期末試験を受けて単位を取得しなければなりません。
期末試験は「Final Exam」または単に「Final」と呼ばれたりします。
また、「中間試験 Mid-term Exam」が行われることも多く、そのほかにも「Quiz」と呼ばれる小テスト、大量のペーパー(レポート)も課せられるため、アメリカの大学生は遊んでいる暇などないようです。
「入るのは簡単だけれど卒業するのは難しい」と言われる所以です。
アメリカの大学にも一般教養科目と専門科目があり、テストも記述式のものと選択式のものがあります。
一般教養科目は選択式のテストもあるようですが、専門科目は記述式が大半。
記述式の問題では、単に答えを書けばいいというような問題は少なく、「あなたはこの内容についてどう思うのか」「あなたならこの問題をどう解決するのか」といった学生自身の意見やアイデアが問われるような問題がしばしば出題されます。
とても暗記や一夜漬けで対応できるようなものではないのです。
また、普段からリーディングの宿題が大量に出されるので、テスト前に慌ててヤマをはろうにも、範囲が膨大すぎてとても無理。
やはり日々の地道な予習・復習が欠かせないわけです。
テストの他に、ペーパー(レポート)が課される科目もあります。
こちらも、ただ文献を読んでその内容をまとめれば良い、といったものではなく、自分なりの考えや意見を展開する必要があります。
問われるのは、オリジナルのアイデアや視点なのです。
ペーパーの量は10〜15枚ぐらい。
事前に先生と相談しながらトピックを決めたらアウトライン(構成)を考え、それに基づいて自分なりにリサーチを行い、まずはドラフト(下書き)を書きます。
これを先生に見てもらい、書き直しを重ねて完成させていきます。
時間もエネルギーもかかる作業だということがおわかりいただけると思います。
アメリカの学生は、だいたい1学期に5科目ぐらいを取るのが普通だと言われますが、だとすると学期末には5科目の期末試験と5科目のペーパーを書かなければならないということになります。
期末試験が行われる週は「Finals Week」といいますが、その直前の一週間がしばしば「Hell Week」「Dead Week」と呼ばれるのは、こうした質量ともに求められるペーパーやテストのために学生は「死ぬほど大変な」思いをするからに他なりません。
この期間にはサークル活動は行われず、大学図書館は24時間オープンになるところもあるようです。
まさに、期末試験に向かって全大学生が猛勉強を繰り広げるわけです。
この「地獄の時期」を乗り切るために、様々なアドバイスがメディアに踊ることもあります。
「早めに準備を始めよう」「適度な息抜きが重要」「徹夜はしないように」「暴飲暴食は避ける」「軽いエクササイズをしよう」など、どれも当たり前のようなことばかりですが、中には「SNSは見ない」「メールは開かない」といった現代ならではのアドバイスも。
確かに、SNS利用者の多い日本の大学生のみなさんにも有効なアドバイスかもしれません。
試験が終わったらそのあとは待ちに待った長期休暇。
アメリカの大学のセメスターは独立しているので「宿題」のようなものもありません。
楽しいバカンスを迎えるためにも、みんな必死に勉強に勤しむのは日本もアメリカも変わらないところでしょうか。
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