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よく「有機化学は単位を取るのが難しい」「有機化学の勉強が苦手だ」という大学生の声を聞くことがあります。
中には、「有機化学の講義を履修した学生の半分が単位を落とした」などという噂がまことしやかに流れてきたり…。
なぜそれほど、有機化学は難しい、と言われてしまうのでしょうか。
その理由の一つには、範囲が膨大で暗記が大変、ということが挙げられるでしょう。
有機化学という学問は、前に習った範囲がきちんと定着していないと、それに続く内容を理解することは困難です。
ですから、例えば1回の試験範囲が100ページあったとして、もし前の試験範囲100ページを覚えていない状態だったとしたら、合計で200ページの内容を覚えなければならないという羽目に陥り、結局「有機化学は難しい」と嘆くことになるわけです。
そうならないためにも、まずは暗記を漏れなくすることが重要です。
暗記の方法としては、
1)目で見て頭の中で覚える
2)覚えたことを紙に書き出してみる
3)覚えられなかったことをもう一度紙に書く
これを、有機化学を勉強した日→次の日→3日後、という風にサイクルを決めて何度も繰り返します。
人間の脳は、繰り返し覚えようとしていることを「重要な情報」と判断して長期的に記憶するという性質があります。
この性質を利用して、暗記を完璧に近づけていくのです。
暗記は有機化学の問題を解くために土台だと考えてください。
土台のないところでいくら問題を解こうとしても、間違いだらけで自信を失うだけです。
まずは暗記という土台作りをしっかりと!
有機化学の問題は、数学と同じように解法にパターンがあります。
これをつかむことができれば、問題を解くことは楽になるはず。
そこで、推奨するのは「アウトプットしながらインプットしていく」というやり方です。
仮に問題集がレベルAとレベルBの2段階に分かれているとします。
その場合、まずレベルAの問題を解いていきます。
この時、わからなければ答えを見ながらでかまいません。
また反応式などの暗記事項は、ピンポイントで教科書で確認します。
1回問題を全部解いたら、次に2周目に入ります。
この時は、答えは見ずに、教科書と照らし合わせながら問題を解きます。
ここでも、暗記事項はピンポイントで確認しながら。
そして3周目。
ここまできたら、何も見ずに自力で問題を解けるようになっていると思います。
このように、「アウトプットとインプットを同時にやる」のが大事だと覚えておいてください。
こうしてレベルAが全て自力で解けるようになったら、次にレベルBも同じように取り組みます。
3周×2で、ここまでやればかなりの実力がついているはずです。
覚えることが多くて苦手意識を持ちやすい有機化学。
しかし、有機化学は問題のバリエーションがそれほど多くありません。
ですから、解法パターンを覚えてしまえば、比較的楽に問題に取り組みことができるはずです。
そこが、例えば歴史などのように、ただ最初から最後前べったり覚えなければいけない科目と違うところ。
そのためにも、「アウトプットとインプットを同時に行う」ことが重要です。
また、有機化学の問題は反応式をたくさん書いたり、小数点以下の計算をしなければならなかったり、と面倒臭いものが多いですが、「あとは計算するだけだから」と途中で止めるようなことはしないようにしましょう。
実際のテストでは、いうまでもなくどんなに面倒臭い計算でも最後まできちんとやらなければなりません。
問題の解き方がわかったからといって計算を面倒臭がっていると、本番のテストで思わぬ計算ミスをするとも限りません。
日頃から、計算はきちんと最後までやる癖をつけておきましょう。
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