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文系学部に進学したら理系分野とはおさらばできる?

 

高校時代に文理選択をする際、「数学が苦手だから文系を選択した」という人もいるのではないでしょうか?

 

そして文系の学部に進学したら、もう理系の勉強はしなくていい、と考えている人もいるのではないでしょうか?

 

本当に理系の科目はもう勉強しなくてもいいのでしょうか?

 

文系と理系の関係について見ていきましょう。

 

目次

文系にも理系の知識は必要?

 

そもそも、文系にも理系の知識は必要なのでしょうか?

 

特に実務ということになれば、文系や理系ということに関係なく様々な知識が必要になるわけですから、文系・理系と分けていること自体にあまり大きな意味はないと言ってもいいでしょう。

 

例えばコンビニでお釣りの計算をする時に、文系なので計算できません、というようなことが通用するわけはありません。

 

文系・理系というのは勝手に人が分けてしまった、ある意味では意味のない分け方ということが言えなくもないのです。

 

とはいえ、入学してから理系の知識が必要であれば、文系の学部でも入学試験で数Ⅲが試験範囲に含まれていたりするので、極端に理系の知識を求められることは少ないでしょう。

 

理系要素が必要な文系の学部

 

一方で、中には理系要素が必要な文系の学部もあります。

 

その代表例として、まずは経済学部が挙げられるでしょう。

 

経済学というのは経済=お金に関する学問ですから、文系というよりは理系に近いと言えなくもありません。

 

何故経済学部が文系なのかと疑問に思う人もいるぐらい、当たり前のように数字が出てくるようになっています。

 

この国の国内総生産はどのくらいかということを学ぶ際には、もちろん数字は必ず出てきます。

 

経済を勉強するというのは数字の見方を学習することと考えた方が良いかもしれません。

 

また、心理学部においても、統計の要素が含まれる授業がある場合もあります。

 

例えば、100人に同じ課題を出した時、そのうちの何%が同じ答えを出した・・・というように、同じ条件のもと、複数人の行動や選択を集計し、仮説を組み立て、結論を出すような授業もあります。

 

心理学とは人の心や行動を分析する科学なので、データの集計をし、それをもとに考察していくのです。

 

複雑な計算はそれほど多くありませんが、理系要素が必要だと言えなくもありません。

 

 

理系用語も知っておいた方がいい?

 

そのため、理系要素が含まれる学部の授業では、理系で使うような用語も出てきます。

 

特に経済学部では、確率や統計学の言葉は出てくると思ってください。

 

数字というのは簡単に比較をすることができるという意味では便利ではありますが、それほど単純に比較することができないものも経済的な数字にはあります。

 

例えば「国力を考える」というようなことになれば、それは単純に人口の数で比較をするという場合もありますが、
GDPというような考え方もできますし、一人当たりの所得ということで考えることも必要になるかもしれません。

 

つまり、見方や考え方によって様々なことが検討できるということになれば、確率統計の考え方というのは極めて重要になるということです。

 

身近なところでは、受験の時に自分の成績が全国でどれぐらいの位置にあるのかを考える時、「偏差値」という言葉を使って考え、模試などの偏差値をもとに志望校や受験校を決めていたと思います。

 

自分の偏差値が60であれば、成績は良い方と判断できます。

 

ただ、偏差値が60だと成績が良いと何故言えるのかということを説明できなければ、その本質を理解できていないということになります。

 

例えばテストの成績が80点だったとして、一般的には良い成績のように見えますが、実際は本当にこれが良いとは言い切れません。

 

なぜなら、平均点が85点という場合もあるからです。

 

ですが、平均点よりも上ということを言えれば、良いのだということも理解できるようになりますし、全国偏差値では45ぐらいということになれば、全国レベルでは平均以下なのだなということも分かるようになるのです。

 

このような説明ができなければ、平均や偏差値についても理解できていないということになります。

 

ですので、用語を知っておいた方がいいというよりは、知った上でその分野の本質を理解することが大切です。

 

まとめ

 

文系・理系と分けること自体は実社会ではそれほど大きな意味は持ちません。

 

文系学部でも授業によっては理系の言葉というのは使われるようになっていて、それらはちゃんと理解する必要があります。

 

そうしなければ、今起きている事態の説明や解説ができないということになりますから、文系なので理系のことは考えないし、しなくてもいいというわけにはいきません。

 

高校まではクラスや授業が文系と理系に分かれていたりするものですが、

 

大学というのは自分の意見などを人に説明するということが必要になる場所ですから、「文系だから」「理系だから」という考えを基準に動くのはやめましょう。

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