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それは数ある学問の1つで、経済活動を個別に集計して一国を全体的に取り扱うものです。
マクロ経済学においては、特定の変数の決定や変動に着目し、国民所得に失業率やインフレ、投資と貿易収支などを集計します。
また、経済分析における対象の市場は、財やサービスを取り扱う生産物を始めとして、資本や債券などの貨幣市場と労働市場に分けられます。
ミクロ経済学の対になるのがこのマクロ経済学で、経済を構成している個別の問題ではなく、より全体的に分析や把握を試みるのが特徴です。
この学問を生み出したのは、ミクロ経済学でも知られるノルウェーのラグナル・フリッシュです。
厳密には二分法を考案した人物で、後に世界で初のノーベル経済学賞を受賞することになります。
ラグナル・フリッシュの案を元に形にしたのは、オランダのウルフです。
初めてマクロ経済学という言葉を使った人物でもあります。
更に世に知らしめることになったのは、ケインズ経済学で有名なジョン・メイナード・ケインズの著書「雇用・利子および貨幣の一般理論」で、この本は1936年に発行されています。
用語解説を行うと、マクロ経済学の「マクロ」とは「巨大な」という意味で、政府や企業に家計までをもまとめて、大きな視点で経済社会を捉えようとする試みを指します。
政府は政府、企業は企業といったように分けて考えるミクロ経済学とは違い、国の全体を俯瞰的に見るイメージがあります。
国と政府などの上位の位置に視点を設定して、消費や物価、金融などの動きに目を通し、国全体を一括して分析しようとする、それが理解を深めるためのポイントです。
為替の動きや景気の善し悪し、失業率の変動というようなニュースは、いずれもマクロ経済学における重要な要素です。
そういう何気なく耳にするニュースも、実は経済の動きを知る大切な機会ですから、常に意識を向けて情報収集を行うことが、マクロ経済学の勉強のポイントとなります。
日常の出来事やニュースと関連付けて考える、これが勉強のポイントにおける要点で、新たな経済の捉え方を獲得することが肝心です。
より深く学びたいのであれば、専門用語の理解から取り組み始め、学問の全体像の把握に努めるのが得策でしょう。
ミクロ経済学では市場という言葉が何度も出てきますが、マクロ経済学においては国がキーワードとなってきます。
何度も頻出するだけでなく、分析の際には1つの単位として取り扱われるので、理解の重要性はとても高いといえます。
加えて、マクロ経済学では「財市場」や「貨幣・債券市場」に「労働市場」といった、3つに分けられる市場も頻出します。
財市場を用語解説するとしたら、生産されたものを財と呼び、この財が交換される場のことだと説明できます。
財は財市場を通し貨幣を介して交換が行われ、その活動が経済に影響を与えるというわけです。
具体的には、企業による投資の支出と政府支出や、純輸出をまとめた総需要を表しています。
GDPや国民所得がどのように決定されるか、これを分析するのに役立つのが財市場です。
一方の貨幣・債券市場は、それぞれ貨幣や債券を取引する場のことで、マクロ経済学では貨幣と債券によって新たに価値を生み出す、その仕組みに注目が集まります。
従来の古典派においては、貨幣や債券はただ単に交換に使われる道具という認識だったので、この点が大きく変化しているところです。
労働市場は文字通り、労働力を商品に価値を生み出す市場を指す言葉で、物価や賃金に失業率の関係を分析する対象となります。
こちらも大切な勉強のポイントですから、考え方や分析の方法を学んで理解を深めましょう。
まとめると、マクロ経済学はより大きな視点に立って経済を分析する学問で、これまでの古典的な学問とは一線を画すものです。
学問の理解が深まり身につくと、経済の見え方そのものが変わってくるので、マクロ経済学を学ぶ意味は大きいです。
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