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線形空間・写像とは、数学の線形代数に含まれる分野です。
これは行列を利用してベクトルを扱うための学問で、物理学など他の学問を学ぶ際に必須事項のひとつです。
取り扱われる内容は基礎的で大切なので、理系学部に進学すると1年次に学習するカリキュラムに組み込まれています。
線形代数の授業では前学期の期間中に行列の基本を学習して、後半部分からベクトルが扱われることが多いようです。
写像と聞くと難しいイメージを抱くかもしれませんが、空間上の位置を示す座標を変換する方法と考えることができます。
身近にあるものであれば、例えば3Dゲームのプログラムに座標変換の考え方が活用されています。
工学系の学部であれば、卒業研究や大学院で研究を進める際にコンピュータを用いて物体の形や位置を表現するケースがあります。
化学や物理系の学科であれば卒論や修論などでコンピュータを用いた計算機実験(シュミレーション)などでプログラムを組む必要があるケースがあり、線形代数で勉強するベクトルの扱い方に関する基本的な知識が求められます。
線形空間・写像では、高校数学で学習するベクトルの基本的な性質から始まり、ベクトルの合成・変換や写像などを学習します。
前半部分は知識が中心で、基礎解析のように複雑な計算をする機会はほとんどありません。
そのかわりに見慣れない記号や空間上のベクトルを考えなければならないので、慣れない間は戸惑う事があります。
高校数学のベクトルは2次元または3次元空間が取り扱われていたので、図を描いたり頭の中で想像することができました。
これに対して大学課程の線形代数では4次元以上のn次元を仮定してベクトルを扱うという特徴があります。
実在しないベクトル空間を扱う場合には具体的にイメージをすることができないため、抽象的な考え方に慣れておく必要があります。
4次元以上の空間を取り扱う場合には、基本ベクトルの正しい意味や直行ベクトルの内積についての基本的な知識を用いて考慮することができます。
ちなみに最新の素粒子物理学では11次元の世界が存在すると考えられています。
4次元を超える空間を頭の中で想像することは不可能なので、解析を行う際は数学的な意味をきちんと把握しておくことが必要です。
線形空間・写像は数学の分野のひとつですが、前半部分は計算問題を解くことよりも内容を理解することが大切です。
見慣れない記号や用語がたくさん出てきますが、定理の内容を押さえながら自分なりに分かりやすい言葉に置き換えながら整理するようにすると良いでしょう。
大学で学ぶ線形代数の世界では、実際には実在しない“n次元空間”が取り扱われるので最初は理解をすることが難しいと感じることがあります。
それでも高校の数学で学習したベクトルの基本的な考え方や直交ベクトルの性質についてをきちんと押さえておけば、スムーズに勉強を進めて行くことができます。
抽象的な概念を扱うので難しいと感じることがあるかもしれませんが、教科書の練習問題や例題を解いていくうちに慣れてきます。
高校生の時に数学でベクトルの分野が苦手だった人は、高校の教科書や参考書を使ってベクトルについての基本的な公式や簡単な練習問題を解いて復習しておくようにしましょう。
線形代数は基礎解析のように大量の計算をする必要はありませんが、多くの記号や用語が出て来るので知識が中心の学問と考えることができます。
基底・写像・単射などの聞き慣れない用語が出てくるので、自分なりに分かりやすい言葉に置き換えて意味を把握しながら勉強を進めて行くようにしましょう。
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