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大学の物理では、流体力学と呼ばれる分野が扱われることがあります。
どんな分野?と思われるでしょうが、流体というのは簡単に言うと液体と気体の総称で、液体や気体の様々な性質を考えたり、あるいは液体や気体の中に置かれた物体に対して働く力やその動き方などについて考える物理学の大きな一つの分野です。
液体や気体、あるいはその中に置かれた物体というのは、動いておらず静止した状態について考えることもありますし、何らかの形で動いている状態について考えることもあります。
流体という言葉のイメージから、静止した状態を考えるのは含まれていないように思えるかもしれませんが、実際にはそうではありません。
また、ちょっと考えてみれば分かることでしょうが、静止した状態について考えるよりは運動状態にある場合を考えるほうが複雑で難しくなります。
勉強方法のポイントやまとめを知りたいという人のために説明しますと、これは何も大学に入ってから完全に新しく学ぶ分野ではありませんし、また多くの物理学がそうであるように日常生活とも密接に結びついています。
例えば、高校までで習うような浮力についても、基礎中の基礎ではありますがこの分野に含まれます。
アルキメデスの原理として知られていることですが、例えば水の中にある物体は、その物体が押しのけている分の水の重さと同じだけの浮力を受けます。
これはまさに液体の中に置かれた物体に働く力、動き方について考えることに他ならず、流体力学の一種です。
また、日常生活とも密接に結びついている例をいくつか挙げてみましょう。
例えば身近なところで、お茶の入った湯飲みを丸くかき回した場合を考えてみてください。
底に沈んでいたお茶の葉はどのようになるでしょうか。
別に、紅茶でもコーヒーでも、入れた砂糖がまだ溶け切らない状態で丸くかき回すような場合でも同じです。
この場合、カップの底に一面に沈んでいたお茶の葉や砂糖は、かき回すとなぜかカップ底の中心部に集まってきます。
そんな経験などしたことが無いという人は、極めて簡単な実験ですから今日にでも一度やってみてください。
どうして中心部に集まってくるのか、どうして一面に沈んだままにはならないのか、あるいは遠心力により周辺部に押しやられる形にならないのかを考え始めると、これはもう立派な流体力学の領域に踏み込んでいることになります。
ここでは詳しい説明はしませんが、この分野の知識を使うと、確かに底に沈んでいるお茶の葉なり砂糖なりには、カップ底の中心部に向かって力が働くことが分かるのです。
こういう何気ない日常生活の出来事に興味関心を持つことこそ、実は勉強方法のポイントの一つと呼べるかもしれません。
お茶などではそれが分かっても何のプラスにもならないと思われるかもしれませんが、スポーツの勝敗にも関係があります。
例えば野球のピッチャーが投げる変化球は格好の話題です。
なぜ、エンジンもモーターもついていない、ピッチャーの手から離れた後はそのまま飛んでいくしかないはずのボールが様々に変化するのでしょうか。
これも、空気という気体の中を動くボールという物体に対して、なぜか何らかの力が働くからこそ軌道が変化するはずです。
ここでも流体力学の出番でしょう。
実際には、ピッチャーが自分の投げるボールに回転を加えることで変化を生み出すことを知っているでしょうが、それを単なる経験則ではなく物理学の言葉でもって説明することができるのです。
流体力学の応用はこの程度の身近なものだけにはとどまりません。
飛行機が飛ぶというのも全くこの分野の学問が発展してきたおかげで解明されていることも多いのです。
世の中に広く役立ち、必要とされている分野であることは間違いありません。
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