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レポートを作成する際によく聞く「参考文献」とは?

大学生なら一度は「参考文献」という言葉を聞いたことがあるかと思います。

当サイトには、大学レポートでの「引用」に関する記事はいくつかありますが、今日はレポートを書く上で非常に大切な参考文献に関する内容です。

これを知らなければどんなに頑張っても質の高いレポートは作成できないので、大学生はぜひ頭に入れておきましょう。

【そもそも参考文献とは?】

あなたは、参考文献という言葉の意味をしっかり理解していますか。

参考文献は、レポートを作成する上で参考になる書物や文書のことで、自説の論拠となった考察や研究成果を記した文献は論文やレポートを書く上で欠かせません。

参考文献と似た言葉として「引用文献」がありますが、レポートの中で内容について言及したものを引用文献、レポートの参考となるものやそれに関連のあるものを参考文献といいます。

具体的には少し異なる2つですが、通常、引用・参考文献と一括りにすることが多いです。

【参考文献の重要性】

では、なぜこの参考文献が大学レポートで重要になるのでしょうか。

私たちが持つアイディアというのは自らの経験や先行事例としての文章、または人との会話などを資料として、いろんなインスピレーションを受けることで考えや思考を発展させています。

それは大学のレポートや卒業論文でも同じであなた自身の考えだけでなく先人の研究や思考など様々な資料や情報をもとに作成します。

しかし、他人の意見など情報をあたかも自分のものであるように述べるのは、「盗用」になる可能性があり、使われた側の心境になってみるとその重大さがわかると思います。

また、読者側(教授)からしても、参考文献がなかったり記載が不十分だとその情報元を探し出すことはできません。

どのくらい信憑性のある情報なのかがわからなく、こうなると参考文献著者にも読者である教授にも失礼な行為になります。

参考文献の必要性や重要性を把握せず、「これだけならいいだろう」と安易な気持ちでやると不正利用になるので注意が必要です。

【参考文献を書く際のポイント】

ここからは参考文献の書き方のポイントについてです。

少しややこしいかもしれませんが、順番に理解していきましょう。

≪参考文献と自分の文章を分ける≫

参考文献では誰が見てもその文献を特定できるようにする必要があるので、自分の文章と参考文献を明確に分けます。

参考文献として使ったものは基本的に全て挙げなければいけなく、あとで盗用にならないようにしっかりと明記します。

≪参考文献として記載する内容≫

参考文献の挙げ方は、教授によって異なることがありますが基本的には共通の書き方があります。

ただ、面倒なことにならないためにも事前に教授に確認しておきたいです。

この共通の書き方は、大学を卒業してからでも役に立つ知識なので今のうちに身につけておきましょう。

参考文献を記載する箇所は脚注とレポートの最後2つです。

参考文献として表記する内容

 ・著作者
・タイトル
・書籍名
・書籍の発行年
・書籍を発行した出版社
・掲載ページ
・入手方法や日付など

これらを順番に記載します。

一般的には著作者は五十音順の順番で書き、文献数が多くなると見にくくなるのでしっかり整理しましょう。

書籍の場合、本のタイトルは二重カギかっこ『』でくくり、発行年は西暦、あと、ページ数が単数の場合は「p」、複数の場合は「pp」として「pp. 130-140」のように書きます。

またレポート内での参考文献の書き方は統一するのが基本です。

≪Webの参考文献≫

参考文献元がWebサイトの場合は、下記を記載します。

・著作者
・発行年
・文章名
・URL先
・アクセス日付

もし著作者がわからない場合は、「著作不明」と書いても構いません。

最近、インターネットで調べ物をする機会が増えていますが、Webサイトの場合その情報が本当に信頼できるものなのかはしっかり確認しなければいけません。

書籍など紙媒体のものなら内容が書き換えられたり削除されることは滅多にありませんが、Webサイトによっては書き換えや削除があります。

そのため、たとえWebサイト元をちゃんと記載してもレポートを読む際にそのページが削除されていたり、変更されていてはよくないのでいつアクセスした情報なのかを明記しておきます。

また、使っている人は多いかもしれないWikipediaも内容が変更されることがあるので、レポート作成には不向きです。

≪信頼される情報は一次資料から≫

大学レポートなどで参考にする情報の中には、オリジナルの一次資料とどこかを経由した二次資料などがあります。

例えば、機関や研究者が調査したデータは一次資料になりますが、そのデータを分析して得られたことを参考に書く論文や著作物は二次資料、書籍や教科書やガイドブックなどは三次資料になります。

このように何かを介して開示された情報は時に変更や信憑性の低いものが入っている可能性があるので、より信用性の高い情報を得るためには一次資料を活用することが必要になります。

この理由からもWikipediaは推奨されていません。

≪著作名が複数の場合≫

もし、参考文献の著作名が1人ではなく複数いる場合の書き方ですが、2人の場合は著作名の間に「・」を入れて書き、3人以上の場合は筆頭著作名を書きます。

そして、編著の場合は編者名や機関名のあとに「編」をつけるようにしてください(例:〇〇大学編(2025))。

≪インターネット上の論文や新聞≫

インターネット上にはいろんな論文や新聞などの情報があります。

パソコンひとつでアクセスでき便利ですが、ここで見つけた論文などは基本的にインターネットではなく論文や新聞の書き方にならって行います。

≪改訂された文献≫

その参考文献の発行した年度をまずは書き、改訂した年を書きます。

≪参考文献を書く際のポイントまとめ≫

・参考文献と自分の文章を分ける
・参考文献として記載する内容
・Webの参考文献
・信頼される情報は一次資料から
・著作名が複数の場合
・インターネット上の論文や新聞
・改訂された文献

【参考文献の探し方】

参考文献は、論文やインターネットなどから情報を得られます。

以前までは新聞も重要な情報源でしたが時代の変化とともに変わりつつあります。

論文を探すのには、オンライン上のデータベースが便利で日本語の雑誌論文を探す場合は「CiNii」、英語の論文の場合は「EBSCO」や「Web of Science」などがおすすめです。

CiNiiの使い方については「論文検索システム「CiNii」の使い方」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

その他、書籍などは大学の付属の図書館にもあると思いますので、ぜひ活用してみましょう。

必要であれば新聞も利用できるはずです。

インターネットに関しては、先に述べた通り、情報の信憑性に疑問があるものが多いので利用する際は情報元がはっきりわかるページを利用するようにします。

≪検索する際のコツ≫

インターネット上などで参考文献を探す際は、どのように検索をするかで情報量が変わってきます。

テーマのキーワードをそのまま入れたり、またはそれを言い換えた言葉で検索をしてみることでより幅広い情報にたどり着けます。

「子ども」について検索をするのなら「幼児」や「小学生」を入れてみたり、「言語」であれば「ことば」や「読み」などにします。

≪図書館や書店で探す≫

図書館などに足を運び文献を探す場合は、いくつかの方法があります。

まずは、ブラウジングという背表紙を見て探したり、雑誌の目次を目で見て探す方法です。

この方法は一見手間がかかるイメージですが、データベースの検索で引っかからないような文献にも出会える可能性があります。

他は、検索サービスを利用する方法もあります。

全国の公共図書館や大学図書館の所蔵を確認できます。

≪新聞記事≫

今の大学生はおそらく新聞は契約していないでしょう。

家に新聞があるという人はどのくらいいるかわかりませんが、レポートでは新聞の内容も時に参考になります。

新聞自体の紙ではなくても各新聞社の新聞記事データベースを参考にできます。

新聞記事を使うメリットは紙媒体の中では速報性があり、過去の記事からはどのように世相や世論が移り変わっているかを把握できることです。

ただ、必ずしも全ての記事において学術的な内容ではありませんので、これだけで学術的内容を調べ切ることは難しいです。

また、常に執筆者や典拠情報が明示されているわけではありません。

その特性を把握して新聞記事を活用するといいです。

【まとめ】

いかがでしたか?今日は、大学レポートでの参考文献の重要性と書き方のポイント・注意点についてご紹介しました。

参考文献にはいくつかの種類があるので、それぞれの特徴を理解して正しい使い方を知っておきましょう。

では、本記事を今後のレポート作成に役立ててください。

※この記事は2025年2月に編集しました

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この記事を書いた人

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