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大学、特に私立大学において、入試形態は多様です。
推薦入試、AO入試、スポーツ推薦、指定校推薦、社会人入試・・・。
とはいえ、多くの人は一般入試で入学するのでは?と思うかもしれませんが、実は、一般入試以外の入試形態は増えているのです。
その背景にあるのが、「私学助成金の厳格化」です。
これまで、入学定員数に対し、実際に入学した人が1.2倍までであれば、私学助成金が交付されていました。
しかし、これがだんだん厳格化され、2018年度には1.1倍になりました。
つまり、合格者を定員数の1.1倍以下におさめる必要が出てきたのです。
一般入試の場合は、合格者のうち、何人が実際に入学するかは分かりません。
しかし、推薦入試やAO入試は、一般入試よりも合否が早い時期に出るため、早めに入学者の数を知ることができるのです。
そして、国立大学においても、一般入試以外での入学者が増えている傾向にあります。
2015年に国立大学協会は、「2021年度までに、推薦入試やAO入試などの割合を入学定員の30%に引き上げる」という方針を打ち出しました。
これは、私立大学に対抗するためでもあるでしょう。
文部科学省も学力以外の部分も総合的に評価することを求めているため、今後も一般入試以外の入試形態が拡大してくる可能性が非常に高いと思われます。
一般入試以外の入試を受けて入学した人の中には、
「高校で物理の授業を受けていなかったのに、大学で物理の授業がある」
「早く合格が決まったので、しばらく勉強していなかった」
「一般入試だったら合格しなかったであろう、自分の学力以上のレベルの大学に入学してしまい、周りについていけない」
そんな悩みを抱えている人は少なくありません。
また、指定校推薦などで入学した場合は、出身校に成績が送られ、成績が悪い場合は次の年から指定校推薦枠がもらえなくなるかもしれないというプレッシャーもあるでしょう。
スポーツ推薦の場合も、2回留年すると部活ができなくなる大学もあります。
入学後も気を抜けないというのが実情なのです。
前述したように、一般入試以外で入学する人は増加傾向にあります。
ということは、同学年や先輩には、同じ境遇の人がいる可能性が高いのです。
勉強を教えてもらうことまではできなくても、悩みを共有したり、対策について話を聞くことはできるのではないでしょうか。
「そんなことをしなくても、友達に聞けばいいじゃないか」と思われるかもしれませんが、「こんな簡単なところでつまずいているなんて知られたくない」と、聞けずに悩んでいる人もいるのです。
そういう場合は、同じ境遇の人の方が相談しやすいでしょう。
一般入試以外で入学してきた人は、何かに秀でていて、そこを評価されたからこそ、合格したとも考えられます。
例えば、スポーツ推薦で入学した人。
個人差はありますが、一般的にスポーツができる人は集中力が高いと言われています。
高3の夏まで部活漬けでも、引退後に集中して勉強し、難関大学に一般入試で合格する人もいるぐらいです。
その「集中力」を勉強に応用すれば、他の人よりも短時間で習得することができるかもしれません。
また、指定校推薦で入学した人。
指定校推薦は学内でも選考が行われるため、学内での成績が良い人が多いです。
つまり、授業をきちんと理解し、試験で結果を出せる人なのです。
勉強する癖が身についているとも言えるでしょう。
こういった人は、基礎を理解すれば伸びる場合も少なくありません。
決して勉強ができないわけではないということを忘れないでください。
入学前に、推薦入試やAO入試による入学予定者を対象にフォローアップ研修を実施している大学もあります。
学習意欲の維持や学習習慣の継続の必要性についての説明、グループに分かれての討論などが行われています。
つまり、大学側も、一般入試以外で入学する人にはフォローが必要だと考えているということです。
これから先、一般入試以外で入学する人は増加していくでしょう。
学生の学力の維持は大学にとっても課題となるので、これからフォロー制度が充実していくことが予想されます。
まだ充実しているとは言い難いですが、1度大学に相談してみてはいかがでしょうか。
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