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大学生になると避けられないレポート作成。
授業によっては試験よりも成績のウェイトが高く苦戦する学生も多いです。
今日は、そんなレポートでの引用について紹介します。ぜひ参考にしてください。
レポートの中に、他人が書いた著作物から必要な箇所を引用する場合には十分に注意をする必要があります。
あらゆる著作物には著作権があるので、勝手にそこから文章を持ってきて自分が書いたように見せかける(いわゆる「コピペ」をする)ことは、著作権法違反に該当します。
ここでいう引用とは、そうした「剽窃」「盗作」に当たるコピペとは異なり、論を進めていく際に必要な意見や参考にした文章などを一定の条件の上で自分のレポートに利用することです。
この決まり、ルールを知らない学生は意外と多くて、これは知らなかった…では済まされないので特にまだレポート作成に慣れていない1~2年生はしっかり把握しておく必要があります。
実際、大学生の中にはレポート課題でコピペをする人がいますが、結構な確率で教授にはバレます。
例えば、コピペチェックツールを使うとネット上の情報をコピペした場合はすぐにわかりますし、文章として語尾がバラバラで統一感がないため不自然だったり、そもそも普段から授業の態度がよろしくない学生は ‘’コピペの可能性’’ として警戒されているためバレやすかったりもします。
そして仮に見つからなかったとしても、それは自分自身の文章でも考えでもないのでレポート作成の目的を全く無視していますし、その先にある卒業論文や社会に出てからのレポート作成でも役に立ちません。
何のために大学でレポート課題があるのかを再度考え直したいものです。
よく「無断引用」という言葉が使われて誤解されていますが、レポートや学術論文などにおける引用は基本的に著作者からの許可を得る必要はありません。
ただし、著作権法に違反しない引用を行う際には以下の条件を満たしている必要があります。
①公開された著作物からの引用であること
②引用であることがわかるように書くこと
③自分の文章が「主」で、引用した部分は「従」であること
④引用をする必然性があること
⑤勝手に書き換えたりせず、必ず原文通りに引用すること
⑥出典を明記すること
以上の6項目はとても重要なことなので、よく覚えておきましょう。
順番に解説します。
引用をする際はそれが公開されたものである必要があります。
著作権者が未公開の著作物は引用だからと無断で公表することはできません。また手紙やメールなどの特定の人に向けられたものも当たり前ですが引用することはできません。
どこからどこまでが自分の文章でどれが引用か明確にする必要があります。
これをしないと盗作になり得るので注意が必要です。
いわゆる明確性で、レポートのメインはあくまでも自分のオリジナルの部分です。
文字数を稼ぎたいからと闇雲に引用ばかりしていると、どれがメイン部分かわからなくなります。引用量が多くなると主従関係が逆転してしまうので引用の要件を満たすことができません。
オリジナルが引用よりも多ければいいからと6:4くらいでやると著作権違反に該当する可能性があるので、全体の1割程度にすることを覚えておいてください。
ただこれはあくまでも目安なので、大切なのはオリジナルと引用部分に明確な差があることです。
そしてこれも見落としがちなポイントで、文字数を稼ぐために適当に引用するのではなくレポートに引用する必要性がなければいけません。
例えば、引用しないと説明できない状況などで、これもレポート作成に慣れない学生などは少し判断が難しいかもしれませんが、破るとトラブルの元になるので気をつけましょう。
引用をする際はその内容を勝手に改変することはNGです。
句読点などを含め、そのままの文章をそのまま引用します。
そして最後に、引用する部分の出典を明らかにすることです。
最近の学生だと書籍よりもインターネットを活用することも多いと思いますが、その際は記事タイトルとURLなどが該当します。
書籍なら著者名、書名、出版社などです。詳しくは後述します。
引用文が短い場合(目安として3行以内)には、「 」で囲みます。
鈴木(2914)は、「現代社会ではネットを無視することはできない」と述べている。 |
ここで、鈴木は引用元となった文章を書いた著者名、(2014)はその文章が含まれる論文や書籍などの出版年、そして「 」で囲まれた部分が引用文です。
引用文が長い場合は、前後を1行空け、引用文は2文字下げて書きます。
鈴木は、現代社会におけるネットの問題について、次のように述べている。
現代社会において、今やネットは無視することのできないインフラとなっている。それだけでなく、ネットを主な情報方言としている人たちの中には、ネットにおける言論こそが真実であり、マスメディアは真実を隠してフェイクニュースしか伝えない、と考える人も少なくない。
|
引用文には、必ず出典を明記する必要があると述べました。
上で挙げた最初の例では、引用文の前に「著者名(出版年)」をつけることでそれを示しました。
この場合、正式な出典元をレポートの末尾につける参考文献表に必ず掲載します。
レポートの本文を読んだ人は、参考文献表を見ることでどの文献からの引用なのかがわかるわけです。
また、2番目の例のように注に書き記す方法もあります。
注を書く方法には、脚注方式(各ページの下部に記述する)か後注方式(本文全体の最後、もしくは章に分かれていれば章末に記述する)があります。
いずれも、本文中には「注1」「注i」などのように番号を書いておき、脚注または後注に引用元の情報と引用したページ数を書きます。
こちらの方法でも、改めて参考文献表には出典元の情報を書いておきましょう。
本文中で引用した文献は、必ず参考文献表に記載する必要があります。
また他にも、引用はしなかったものの参考にした資料なども参考文献として記載します。
参考文献の書き方は、ジャンルや学部・大学によって違いがありますので、大学や教授に問い合わせてみるといいでしょう。
特に決まりがなければ、レポートが出された授業で使用されている教科書などの参考文献表の書式にならえばOKです。
以下に、一般的な参考文献の書式を記しておきます。
①単行本
著者名・書籍名・出版社・出版年
②論文
著者名・論文タイトル・論文が掲載された雑誌名・巻号・出版年・ページ数
③ウェブサイト
作成者・タイトル・URL・閲覧年月日
参考文献は、引用が適切に行われているのかを第三者が検証するのに必要なものであると同時に、同じテーマや類似のテーマで研究する人にとっては重要な情報源となります。
書式に則って、過不足なく書くようにしましょう。
インターネットを使う学生が増えていますが、信憑性に欠けるWikipediaなどはなるべく避けます。その他、個人ブログなども必ずしも正しい情報とは限らないので、政府関係や研究、論文など信頼できるソースを活用したいです。
今は便利な時代になり、論文などはインターネット上でも無料で閲覧することができます。もちろん図書館などに行って探すのもいいですがパソコンさえあれば世界中の論文が読めます。
いかがでしたか?今日は大学レポートでの引用についてでした。
引用の決まりは慣れないうちは少々面倒臭く感じるかもしれませんが、今後卒論や修論などを書く場合には避けて通れないものです。
レポートを書く際にそのやり方をしっかりと身につけて、将来の論文執筆に活かせるようにしておきましょう。
※この記事は2021年5月に更新しました
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