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理系学部に進学すると、2年次のカリキュラムに学生実験が組み込まれているケースがほとんどです。
理工学系の学部・学科であれば学生実験で物理学や化学に関するテーマが扱われ、昼間コースであれば必修科目に指定されています。
学部課程の物理学実験で取り扱われるテーマには力学・流体力学・波の性質・気体の熱力学・電磁気学・原子物理学の各分野から2~3時間程度で測定ができるものが選ばれています。
具体的なテーマの例ですが、
力学分野であれば「Borda振子による重力加速度の測定」「Searleの装置によるヤング率測定」、
流体力学であれば「毛細管現象による表面張力の測定」「流体の粘性係数の測定」、
気体の熱力学分野であれば「混合法による比熱測定」などがあります。
波の性質であれば「弦による音叉の振動数の測定」「ニュートンリングによるレンズの曲率半径の測定」、
電磁気学の分野であればWheatstoneブリッジによる抵抗測定」「オシロスコープを使用する観測」などのテーマが扱われます。
原子炉工学分野の学科であれば原子物理に関するテーマが取り扱われることもあり、実際に放射線を発生する放射性物質を用いてGM管による放射線計測などが実施されます。
毎回の授業で各分野から1つのテーマが取り上げられるようになっています。
学生実験で取り上げられるテーマの中には、大学入試で取り上げられるような内容も含まれています。
中学校や高校でも理科の実験が行われますが、定性的に性質を知ることが目的です。
これに対して大学の学生実験では定量的な評価を行う事が求められるので、データを測定して得られた数値を記録して、生データを処理して物理量を算出する必要があります。
単に実験を行ってデータを得るだけでなく、得られた数値を処理して物理量などを算出する作業も測定と同じくらい重要です。
実験をしてデータを得る場合には、数値を処理して物理量などを算出することを意識して精度を高くするように努めるようにしましょう。
実験レポートは測定データと計算過程を含める必要があります。
測定データのバラツキも評価の対象になるので、丁寧に実験をすることがポイントです。
単に測定データを得るだけであれば誰でもできますが、内容をきちんと理解していないと最終的に結論を導くことができません。
そのため、授業の前に測定原理やデータの処理方法などを予習することが必要です。
学生実験では最終的にきちんとしたレポートを作成して提出しなければなりません。
レポートには実験の目的・原理・操作方法・結果・考察の各項目をまとめます。
学生実験の場合にはあらかじめテーマが決められているので、測定結果と考察が一番重要なポイントです。
結果には測定結果(生データ)はもちろんですが、計算過程や最終的に得られた結果に加えてデータのバラツキも示すようにしましょう。
数値を羅列するのではなく、グラフで示すことが大切です。
最小二乗法を用いて処理を行う場合には、元の値と得られた直線の両方をグラフで図示するようにします。
最後に文献に書かれてある理論値と得られた値の比較を行い、妥当性についての考察も含めるようにしましょう。
物理実験のレポートでは、原理やデータ処理の内容をきちんと理解している事を示すようにすると良いでしょう。
レポートを作成する際に分からない事があれば、同じグループで一緒に実験をした人に教えてもらうこともできます。
大学の物理実験では得られたデータを処理する事も、測定を行うのと同じくらい重要な作業です。
原理や内容をきちんと理解した上で実験に臨み、レポートは計算過程を分かりやすく示すことを心がけましょう。
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