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意外と知らない大学の追試と再試の違いについて

よくわからない

「来週追試があるんだよねー」、大学の友人との間でよく交わされる会話です。

「追試と再試」、これらの言葉自体は知っているけれども、その2つの違いについてちゃんと把握している学生は意外と少ないかもしれません。

今日では、「追試」と「再試」の細かな違い、それぞれの申請方法や対策方法についてご紹介します。

学生の人は、必見です!

目次

【大学での追試とは】

多くの学生が大まかな内容は把握しているであろう「追試」について。

追試は、正しくは「追試験」と呼び、

追加で行われる試験のこと

を指します。

例えば、家庭の事情や公共交通機関の延滞、就職活動などで本試験を受けられなかった場合に受けられる試験です。

正当な理由を証明するために、病気になった場合は医師からの診断書、冠婚葬祭など家庭の事情なら冠婚葬祭の葉書などの書類の提出が必要になります。

特に冬場など、風邪やインフルエンザなどが流行ることがあるので、日頃の生活から病気にかからないように健康的な毎日を送るように心がけること、

万が一、患ってしまってもちゃんと追試を受けられるように病院からもらった診断書などの書類は失くさないように保管しておきましょう。

追試の申請期間は、大学によって詳細は異なると思いますが、本試験から1週間以内が一般的でしょう。

いずれにしても、自分の大学の追試の詳細内容を把握して、単位を落とさないように気をつけます。

≪申請方法≫

全てに共通するわけではありませんが、一般的な流れとしては、

追試験受領願を記入→証明書を添付→教務(大学)に提出

記入項目や提出書類など間違いのないように提出するようにしてください。

≪追試の受験資格≫

追試験には受験資格があります。

もちろん大学により受験資格は異なりますが、以下の3つについては大学共通の受験資格になります。

・やむをえない理由であること
・大学が指定する期間内に申し出、手続きをしてあること
・「追試験料」を納めていること

まずはこれらを頭に入れておきましょう。

「やむを得ない理由であること」

「やむを得ない」とはどのような理由なのでしょうか?

これも大学により異なりますが、以下の理由ならば、認めているところが多いです。

「病気、けが」

病気やけがによって追試験を受験する場合は、医師の診断書を用意してください。

診断書がないと受験を認めない大学も多いです。

「列車の遅延」

遅延証明の提出が必須となります。

原則「自宅から」の通学区間内においての場合が多いです。

友人の家で一緒に勉強をし、そのまま大学に行く電車が遅延した場合、友人は追試を受けられるが、自身は受けられないといったこともあります。 

「就職活動の面接やセミナー」

就職活動の面接やセミナーに関しては近年認める大学が増えていますが、追試条件として認めない大学も多いですので、確認をしてください。

「大学が定める他の過程の実習との重複」

これは教育実習や看護学部の実習のように、大学が正式に定めているものに限る場合が多いです。

「公的機関の招請」

公的機関から依頼状が届き、招請を受けた場合です。

「大学が定めるスポーツ大会やコンクール」

大学によりますが、全日本選手権(全国大会)や世界大会クラスの大会であれば認めるケースが多いです。

「親族忌引き」

忌引きの場合は「~親等以内の親族」と決められている場合が多いです。

自分がそれに該当するケースなのかをしっかり確認しましょう。

≪期間内とは何か?≫

各大学が定める追試の条件を満たしている場合、次は大学が指定する期間内に申し出を行い、手続きを完了する必要があります。

では、どのような理由の時にどのくらいの期間なのかを見ていきましょう。

※これは多くの大学で指定されている期間であり、あくまで「おおよその目安」
※ご自身が所属する大学に確認をしてください

「病気やけが」

試験日を含めて4日以内など。

ただし、インフルエンザなど、どうしても4日以内に手続きができない場合は、事前の電話連絡により、手続きは後日でいい場合があります。

「列車の遅延」

試験日を含めて翌日までなど(当日の大学も多くあります)。

「就職活動の面接など」

試験日を含めて4日以内など。

当日に急に決まることは少ないため、事前連絡が必要な大学もあります。

「公的機関からの招請」

事前の連絡が必要な場合がほとんどです。

これは公的機関からの招請はある程度前からわかっているはず、また当日までに返事をしているはず、という大学側の考えです。

「スポーツ大会やコンクール」

事前連絡が必要な場合がほとんどです。

これも公的機関からの招請と同様に、事前にわかっているはず、という大学側の考えです。

「親族の忌引き」

定期試験終了後、速やかに申し出ることと、明記を避けている大学が多いです。

これは、

父母・配偶者の場合(一親等)・・・7日以内
祖父母・兄弟・姉妹の場合(二親等)・・・3日以内
曾祖父母・伯(叔)父母・姪・甥(三親等)・・・1日

など、何親等の親族かによって追試を認める期間が変わるためです。

該当する日数の期間に実施された科目のみ、追試験の対象とするところが多いです。

「最後まであきらめないで!」

「手続きをするのを忘れていた・・・」

「追試験を受けられるのを今日知ったが、昨日までだった・・・」

そんな人にぜひ確認をしてほしいことがあります。

それはこの手続き期間の内に「日曜日・祝日」を除くとしている大学が多いことです。

これは大学の窓口が日曜・祝日はやっていない場合が多いからで、最後まであきらめずに、大学の窓口に問い合わせてください。

≪追試験料はお金がかかる!≫

追試の実施理由に該当し、期間内に手続きを済ませた場合、最後に追試験料を納付しなければいけません。

全ての大学ではありませんが、追試験はお金がかかります。

大学によってその額は変わってきますが、おおよそ1科目につき、1,000~5,000円が多いようです。

1日に5科目あった場合はそれだけで25,000円なんてこともあり得ますが、留年をするのに比べたらはるかに安いため、受けられるなら受けた方がいいです。

なお、追試験を受ける人が多くても教授の臨時収入にはならないようで、むしろ無給での休日出勤のケースが多いようです。

追試験を受ける場合には、該当科目の教授に感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。

≪対策方法≫

追試は、基本的に本試験と同じような対策で問題ありません。

それまでの授業で勉強した内容をもう一度復習して、理解度を高めましょう。

学期テストというと難しく聞こえますが、基本的には学んだ内容の確認作業なので、しっかりと勉強すれば大丈夫。

もし、わからない箇所などがあれば、事前に友人や教授に質問して解決するようにしてください。

≪追試を受ける場合の注意点≫

追試験を受けることが決まった後に、気をつけてほしいことがあります。

それは、追試験の期間を大学側が定めているということ。

そして「追試の追試はない」ということです(大学によっては行う場合もあります)。

これは、追試は例外的な措置として大学側が行う責任があるとされていますが、例外の例外までは用意する必要がないという意見が一般的なためです。

そのため、何らかの理由で追試験を受けなければならなくなったが、追試験の期間中に体調不良になった場合は受けられないことが多いです。

※規則では受けられないとなっていても、大学側への問い合わせ次第で対応をしてもらえたという声はあります

まずは、所属する大学の窓口に問い合わせてみましょう。

【大学での再試とは】

再試は、「再試験」の略です。

本試験で赤点だった場合に対象者のみに行われる試験を指します。

再試によっては有料になることがあります。

一般的に、国公立大学では無料のケースが多いですが、私立大学では費用がかかるケースが多いといわれています。

ただ、これも大学によって異なるので、受験する前にしっかりと聞いておきましょう。

≪申請方法≫

大学によって異なりますが、本試験・追試験で不合格になったため、担当教員から再試験受験資格を与えられた科目のみ実施されます。

再試を受けるには、ある金額を納入しなければいけません。

あとは、大学の指示に従うようにしてください。

≪対策方法≫

再試は、本試験で思うような成績を取れなかった学生のための試験なので、今まで学習した範囲をもう一度しっかりと勉強し直す必要があります。

特に、医療系の学部によくある再試ですが、理系文系問わずあるので留年などを避けるためにも、再試でいい成績をおさめたいものです。

≪再試を行う学部≫

再試は期末試験で合格できなかった学生が受ける試験なため、そもそも大学によっては実施しないこともあります。

ただし、再試をよく行う学部はあります。

それは、「看護学部」です。

看護学部の他にも、必修科目を落とすと進級できない大学・学部に関しては、再試を実施する傾向にあります。

それに対し、単位を落としても来年度以降「再履修」という形で、単位を取れば問題ない大学や学部に関しては、再試をあまり行わない傾向にあるようです。

≪再試はお金がかかる≫

述べた通り、大学によりますが、再試験もお金がかかることが多いです。

 一般的に1科目につき、1,000円~5,000円のところが多く、また、再試を試験ではなく、レポートの提出で代用する場合もあります。

学生にとっては時間をかけてレポートを作成すれば、単位をもらえることになるのでありがたいです。

しかし、レポートの場合も科目ごとにお金がかかる場合が多いので、注意しましょう。

≪再試の点数≫

再試は追試とは異なり、1度、期末試験に不合格になっていることが前提です。

そのため、どんなに再試験でいい点数を取っても、最高評価点は60点(ぎりぎりの単位取得のライン)になっていることが多いです。

しかし、再試は本試験同様にしっかりとした対策が必要なため、再試にならないように、期末試験の対策を早めから始めていくことが大切です。

【再試に関する学生が抱える悩み】

ここまで、大学の追試と再試の違いについてご紹介してきました。

特に、再試は授業への理解が低かったり、サボっている場合などに受けることが多く、あなたも再試を目前に控えている立場かもしれません。

簡単な対策方法についてはすでに触れていますが、ここで落とすかどうかで進級や留年に関わるかもしれません。

再試に関する悩みとして、

・そもそも再試があるかわからない
・再試へのプレッシャー
・再試の難易度
・再試の試験範囲

などが挙げられます。

≪そもそも再試があるかわからない≫

学生の中には、大学では再試はあるものとして認識している人がいるかもしれませんが、実は、そうではありません。

そもそも、再試を前提にしていない授業もあり、その場合は、本番一発勝負になります。

もし、再試の有無を確認したいのなら、その授業のシラバスをチェックしたり、教務課などに聞いてみるのがいいでしょう。

それか担当の教授に直接聞いてみるのもいいですが、丁寧に質問してみます。

≪再試へのプレッシャー≫

再試があなたにとってはラストチャンスになります。

そのため、大きなプレッシャーがあり、学生によってはそれに負けてしまうかもしれません。

危機感よりもそのプレッシャーの方が大きく、勉強に身が入らなかったりする人がいます。

そんな場合は、あなたの周りに再試組がいるのならグループで勉強をしてみることで孤独感を緩和できます。

また、完璧主義を捨てるのも有効です。

要は、再試に受かればいいので、100点を目指す必要はありません。

完璧主義だとどうしても自分へのプレッシャーも強くなります。

それがプラスに働く人はいいですが、おそらく多くの人はそれに負けてしまいます。

≪再試の難易度≫

再試の難易度については、授業によって異なります。

再試でも60点以上を合格基準にしているものから再試のみ70点以上と設定するものもあるようです。

それだとやはり難易度としては上がりますが、そもそも、再試というチャンスをもらえただけであなたはラッキーです。

今は歯を食いしばって、一生懸命勉強をするのみです。

余計なことは考えないでOKです。

≪再試の試験範囲≫

また、再試の試験範囲についても不安を抱える人がいます。

なぜなら、教授によっては再試の範囲を教えてくれなかったりするので、何をどう勉強すればいいかわかりません。

ただ、この場合も、学生ができることとしては、先輩や友人に過去に再試を受けたことがある人がいるのなら聞いてみたり、シラバスなどをチェックすることです。

授業で学んだことが基本にはなりますので、一通り、勉強し直します。

【まとめ】

追試と再試の違いはわかりましたか?

両者は、よく似た言葉ですが、目的や対象者などがいろいろ異なります。

追試はやむを得ない事情がある学生を対象にした試験で、再試は本試験に合格しなかった学生を対象とした試験のこと

いずれの試験にしても、その学期で勉強した内容の確認なので、日頃からしっかりと予習・復習をするように心がけてください。

大学の単位を落とさないためにも、日頃の勉強の積み重ねが非常に大切です。

弊社でも無料学習相談を受けつけています。

必要な方は、お気軽にご相談ください。

※この記事は2025年7月に編集しました

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この記事を書いた人

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