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大学で学ぶ化学の4つの分野

中学や高校でも勉強した「化学」ですが、あなたは得意でしたか?

一般的に非常に難しい科目として認識されており、これを苦手分野とする人も少なくはないと思います。

大学にも化学科というものがあり、化学が好きな人や得意な人、将来化学系の仕事に就きたい人などがそこで学んでいます。

今日は、大学で学ぶ化学の分野について解説しようと思います。

目次

【大学の化学科で学ぶ主な分野】

大学にはいろんな理系学科が設置されています。

数学科や物理科、そして今回取り上げる化学科もあり、それぞれで勉強する内容や目的、ゴールが異なります。

化学科では一体どのような分野を勉強するのでしょうか。

各大学や学科によって細かい内容は異なるかもしれませんが、ここでは主な分野についてそれぞれ解説します。

≪無機化学≫

まずは、「無機化学」からです。

無機化学とは、研究対象として元素、単体および無機化合物を研究する分野であり、有機化学の対概念として定義されています。

最初に無機物が定義された時は、「人によって作り出すことができる物質」が無機物として定義されていましたが、今では炭素を含まない化学物が無機物という単純な定義になりました。

例えば、大学の工学部の化学系の学科に在籍すると分析化学などの学問を学びます。

これは化学系の中でも無機化学のジャンルに分類されます。

例えば試薬を使った酸化や還元反応の実験なども一般的には無機化学の分野に分類されます。

最近の研究分野ですと自動車に使われる電池などの研究が無機分野に入ります。

例えば、大学院への進学を検討している大学生、自動車系の会社に就職して研究したい人、電池系の研究をしてみたい人は、無機分野の学習は苦手意識を持たないで学習をしていきましょう。

≪有機化学≫

有機化学は有機化合物を対象とする学問であり、炭素を中心にした化学です。

人間の皮膚や筋肉、髪の毛などを作るタンパク質も有機化合物になります。

有機化合物は生物に由来するもので、先の無機化合物は生物に由来しないものと知っておきましょう。

主に薬学部の大学生にとっては切り離せない学問です。

いわゆる薬科大学の学生は「有機化学」という学問が好きになれるか?というのが進路での最大のターニングポイントです。

この有機化学に苦手意識が出ると進級が厳しくなるのが薬学部の特徴です。

また、工学部の学生でも化学系や生物系の学科に進学した場合は生命の現象と向き合う形になります。

そうすると有機化学の研究は避けて通れない学問となります。

そして、有機化学の最大の壁は専門性が高校までの有機化学と全く異なる点です。

高校生の頃までの有機化学は、「現象を覚えて構造を推測する」というのが主としたアプローチでした。

まるで名探偵のように犯人を見つけるゲームでした。なので得意な学生も多かったかもしれません。

ただ、大学は根本的に異なり、なぜ、その現象が起こるのかを追求する学問に変わります。

どちらかといえば理論化学に近くなりますので、ここで苦手になる学生が多いのが特徴です。

≪物理化学≫

物理化学というのはあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、これは有機化学と無機化学など化学を物質の種類によって分けた分野をいろんな物質がどのような仕組みで反応を起こしているかを数学的そして物理的に研究するものです。

高校までの内容でいうと理論化学が物理化学に最も近い分野といえます。

特に、高校生の頃はボイルシャルルの法則などの気体の反応や体積の求め方など学んできましたよね。

それを、さらに深く学んでいきます。

この物理化学は化学熱力学と量子化学の2つから構成され、化学や物理を勉強した人であっても非常に難易度の高い分野とされています。

一方で、高校生の頃に得意であった学生は、比較的、学びやすい学問です。

学ぶ上での最大の壁は「物理の分野との関係が深くなる点」です。

特に生物系の選択の大学生が物理化学を学ぶと、ジュールなどの物理で使う概念が頻繁に出てきます。

熱エネルギーの計算や活性化エネルギーの計算などです。

ここで、多くの学生が混乱してしまう傾向にあります。

もし、物理化学を少しでも苦手と感じたら早めに弊社での受講をお勧めします。

≪分析化学≫

分析化学は物質を分析する技術や理論などを研究する分野で、分析化学の性質上、化学の基礎的な内容として取り扱われたり、生物や医学など別の分野でも大きな役目を担っています。

そして、何を対象にするかにより無機分析や有機分析と呼ぶことがあり、それから化学分析と物理分析のように分けられる場合もあります。

主として、前述しましたが有機化学系ではなく、無機化学系の分類されることが多いです。

ただ、学部や学科により、有機化学の範囲を増やしたり大学の教授陣が工夫しています。

だからこそ、実は分析化学はほとんどの大学で選択必修科目に分類されています。

【注目されている生物化学】

生物の身体を構成するアミノ酸やタンパク質、酵素などの高分子の性質を理解してその化学反応を研究するのがこの生物化学です。

生物学の研究対象というのは非常に広範囲で、動物生化学、植物生化学、微生物生化学、人体生化学などがありますが、実はそれらの生物体内での化学反応などはたくさんの共通点があるといわれています。

そのようなことを研究するのがこの生物化学であり、今非常に注目されている分野でもあります。

そして、この分野は有機化学と直結していることが多いです。

将来的に生物系の研究をしたい大学生、薬学部の学生などは生化学を学びますが、これは有機化学をマスターしないと勉強についていけなくなる可能性があります。

だからこそ、早めに対策をしていきましょう。

【まとめ】

今日は、大学の化学に関する内容でした。

高校までの化学とは違ってさらに深く学ぶ大学化学ですが、様々な分野があり非常に興味深い学問です。

ただ、一方で、有機化学、物理化学、分析化学などの科目は専門性が高く、大学の授業ではわからないケースが大半です。

弊社では工学部の学生で、化学系や生物系の学生だけではなく、薬学部の大学生なども数多く指導しています。

もし、皆さんの中で大学で学ぶ化学に自信がない場合は、とにかく早めに相談してください。

この後の大学2年生以降の専門分野は全て今回の4つの分野を基礎として派生していくため、後でついていけなくなってしまいます。

まずは、お気軽の無料相談してください。

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この記事を書いた人

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生徒とのコミュニケーションを大切にし、彼らの学習の進度や状況を把握することで、適切なサポートを提供できるよう努めています。

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