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石油や天然ガスなどの資源を使いプラスチックやゴムなどの最終製品を製造したり販売している化学業界ですが、化学科の学生を始め理系の学生にとっては将来この分野で働きたいと考える人は多いかもしれません。
でも、今若い学生たちが気になるのがその業界の将来性でしょう。
化学分野はどのように発展していくのか、どう変わっていくのか、今日はその見通しについてです。
冒頭でも述べた、プラスチックやゴムなどの化学製品を作る化学メーカーが化学業界では大きなシェアを占めていますが、大きく3つ挙げられます。
・総合化学メーカー
・誘導品メーカー
・電子材料メーカー
「総合化学メーカー」は、三菱ケミカル株式会社や東ソー株式会社、住友化学株式会社などが代表的な企業で、原料の調達から製品の企画·開発·製造まで自社で一貫して行うメーカーのことを指します。
中間材料から最終製品まで幅広く製品を生産しているため非常に高い技術力が求められます。
「誘導品メーカー」は、原料から製造させる中間材料を販売するメーカーのことで、化学製品の中でも大きなシェアを占めているのがこの中間材料になります。
私たち消費者が使う最終製品の性能や品質に大きく関わりますので、非常に大切な要素を持ちます。
有名な企業でいうと、東レ株式会社や帝人株式会社、信越化学工業株式会社などが挙げられるでしょう。
そして「電子材料メーカー」は、電子材料の製造や販売を行うメーカーのことで、誰でも知っている半導体やディスプレイなどがあります。
電子材料メーカーはそもそも化学分野なのかという声もありますが、基本的にはそのように分類されます。
代表的な企業としては、
・住友ベークライト株式会社
・日東電工株式会社
・富士フイルムホールディングス
などです。
化学業界というのは、私たちの生活においてなくてはならない分野といえます。
それを示しているのが市場規模であり、業界動向サーチによると2020年から2021年の化学業界の市場規模は29.8兆円と国内の業界の中では11位の位置にいます。
従業員数も多く、トップクラスの市場規模を誇っているのがわかります。
もちろん、化学業界でも原材料の高騰により利益率をどう改善するか、多品目少量化の進行などいろいろ課題や問題点はあるものの現状、経済に大きな意味合いを持っていることには変わりありません。
化学業界というのは、製品に原油を多く使うため原油価格の影響をダイレクトに受けます。
原油価格が下がれば業績にもいい影響が出ますが、それが上がると悪影響を及ぼします。
最近では、新型コロナの影響があり原油価格は大きく下がりましたが、今はウクライナ情勢など不安定な状況が世界的に続いていますので高騰が見られます。
そのためにも天然ガスや石炭、バイオマスのような他の資源を活用する流れが一般的になっており、これが将来性を大きく左右することになると思います。
他にも、人口増加や経済成長を遂げるような海外への進出も目立ちます。
今日は、大学化学科の学生に向けて化学業界に関する内容を発信しました。
社会に貢献する業界であり、社会情勢により難しい時期を迎えてはいますが、今後の発展にぜひとも注目したいものです。
学生にとっては将来的に働くであろう業界の未来を見据えることも立派な就職活動の一環です。
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