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レポートで使う専門用語ってなに?

 

目次

レポートで使う専門用語ってなに?

 

大学生になると、自分の学ぶ専攻科目があり、その専攻によって使われている特別な言葉がありますね。

 

そういった言葉を専門用語といいます。専門用語には、学術的な用語があり、それは「学術用語」とも呼ばれます。

 

経済学には経済学、心理学には心理学と、それぞれの学問の研究をするうえで、わかりやすい共通の言葉ということができるでしょう。

 

そのため、大学生が書くレポートは、当然専門的分野になるため、文章を作成していくうえでも、専門用語を使わなくてはいけません。

 

ここでは、専攻科目に関係なく、大学で学ぶどのような科目でも共通する専門用語について記していきます。

 

基本的なことなので、ぜひ覚えてくださいね。

 

 

間違いやすい日本語

 

私たちが何気なく使っている日常語には、中国から渡来した漢語によるもののほかに、外来語、そして多くの人が使っていることから一般的なものになった言葉など、さまざまな言葉があります。

 

頻繁に使われる言葉の中には、そのまま文章としてレポートで使用しても違和感がないものもあり、見分けにくいため間違いが多くあります。

 

たとえば、この文章をみてください。

 

・今から登る山の高さは2,030mです。

 

この文章の中に日常語が使われていますが、どの部分かわかりますか?

 

そして正しく言い換えるとどのようになるでしょうか。

 

正解はこうです。

 

・今から登る山の標高は2,030mです。

 

「山の高さ」の「高さ」は日常語です。レポートで表す場合は「標高」としなければいけません。

 

また、このような場合はどうでしょう。

 

・電車とバスのスピードの違いを測ってみた。

 

このように短い文章であるにもかかわらず、3つの日常語が使われています。

 

レポートに書くとしたらこうしなければいけません。

 

・電車とバスの速度の差を計測してみた。

 

なぜ、レポートではこのような専門用語を使わなければいけないのでしょうか。

 

それはレポートでは、あいまいさを極力避けなくてはいけないからです。

 

そのための手段として専門用語が使われているのです。

 

先ほどの「高さ」について振り返ってみましょう。

 

「高さ」というと下から上までと思いますよね。

 

何もあいまいさがないように思います。

 

けれど実はとても相対で下に当たる部分がどこかによって高さは変わってしまうのです。

 

地面から測った場合と二階建ての屋根の上から測った場合では高さが変わってしまいますね。

 

基準がどこかははっきりしていないのです。

 

けれど標高といえば日本水準原点を基準にして測ったものです。

 

標高で表された場合は、同じ位置になくても比べることができるのです。

 

そういった意味で標高が絶対的な基準値であり、曖昧さがない専門用語ということなのです。

 

そして「スピード」は外来語です。

 

専門用語に言い換えるときは「速さ」ではないので注意してくださいね。

 

「速さ」は日常語で、専門用語は「速度」です。

 

 

どんな日常語がある?

 

大学生のレポートの中で使われやすい日常語はかなりたくさんあります。

 

その中でも、特によく使用されているものをあげてみましょう。

 

まずは「しくみ」です。レポートにはとてもよく使われています。

 

「社会全体のしくみ」「各機関のしくみ」など使う機会が多いからかもしれませんね。

 

わかりやすい日常語ですが、レポートに書くときには、しくみではなく「構造」にしましょう。

 

「社会全体の構造」「各機関の構造」と書きます。

 

また、「虫歯」の専門用語は齲歯(うし)です。

 

そして「値段」もよく使われますが専門用語では「価格」です。

 

「価格」は経済学の専門用語ですので、他分野のレポートを書くときには「値段」でもよいのではないかと疑問に思うかもしれません。

 

確かにその通りですが、一般的に広く使われている日常語は、わかる範囲で専門用語に直すことが望ましい書き方です。

 

 

日常語が専門用語になっているって本当?

 

日常語の中には、専門用語になるものもあります。

 

広く一般的に使われているのが「波」です。

 

「波」は日常語では海に押し寄せては引く「波」のことですが、専門用語として使うと「景気の波」「経済の波を分析する」「国際化の波」など、おもに経済学で使用する専門用語として使われる言葉でもあります。

 

また、これとは逆に専門用語が日常用語になっているものもあります。

 

最近とてもよく聞く言葉に「ルーティン」という言葉があります。

 

ルーティンは、もともと教育学や心理学の専門用語で、ザックリいうと「順序などに意味がある決まった行為」という言葉を表しています。

 

メディアのスポーツ放送などがきっかけとなり、今では誰もが知っている言葉になったルーティンは、専門用語が日常語になっているもののひとつです。

 

専門用語なのか日常用語なのかわからなくなることもあると思いますが、曖昧な場合は、自分の専攻する専門書で確認してみましょう。

 

文章中に使われていれば専門用語として使われているものなので安心して使用できますよ。

 

レポートの文章中に、日常用語を使ってしまったからといって、レポートが減点されるということはあまり考えられません。

 

レポートは、正しい表記の仕方をみるものではないからです。

 

けれど、これから先のことも考えると、社会人として正しい文章を書くことは、マナーとして身につけておくべき最低限のことのひとつです。

 

正しい文章を書けることは、自分の自信になりますので、いろいろと調べて書いてくださいね。

 

 

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