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大学の化学科では様々な分野を学びますが、その中でも入学して間もない頃に触れることになるのが有機化学です。
そこで今日は、大学有機化学の基礎的な部分やおすすめの勉強法についてご紹介します。
大学の化学科に興味があり、進学を考えているという方はぜひ最後までお読みください。
そもそも、大学の有機化学は高校の有機化学と何が違うのでしょうか。
大学有機化学と高校有機化学の違いは、丸暗記で終わらせるか根本の理論まで追及していくかという点です。
高校の有機化学は、要するに大学受験がゴールになります。そのため何か新しい反応の例が現れたとしても、単純に「○○と✕✕で△△という反応が起こる」という具合に丸暗記で終わらせてしまうことが多いです。
その一方で、大学有機化学ではなぜその反応が起こるのかという点まで追及していくことになりここが大きな違いといえるでしょう。
なぜその反応が起こるのか?という点を追及していく上で重要になるのが電子の+と-の結び付きです。
ここが大学有機化学の大原則であり基礎ともいえます。
フェニルグリニャール試薬を例に考えてみましょう。フェニルグリニャール試薬は炭素とマグネシウムが結びついた化合物です。
炭素とマグネシウムをそれぞれ周期表で見てみると、炭素は中央付近にあるのに対してマグネシウムは左側にあります。
高校有機化学でも習うように周期表の左側にあるものは電気陰性度が低く、逆に右側にある程電気陰性度は高くなります。
電気陰性度が高いと電子を引っ張る力が強く、逆に電気陰性度が低い場合は電子を引っ張る力が弱くなります。つまり、フェニルグリニャール試薬の場合、炭素がマグネシウムの電子をたくさん引っ張っているということになります。
これを電子の+-の概念で考えると、炭素はマグネシウムから電子を引っ張っているので-、逆にマグネシウムは+ということになります。「相手から電子を引いているので-、相手に電子を与えているので+」と覚えましょう。
その結果、フェニルグリニャール試薬は「フェニル-とMgBr+」と捉えることができます。電子の+-の概念を覚えることでなぜその反応が起こっているのかを説明することができるのです。
大学有機化学を学ぶ上で重要になるのは、最初から自分であれこれ考えないということです。
+と-の結び付きを考えることで多くの反応に説明がつきますが、中には+と-が結び付かない場合もあります。
そのため、+と-の結び付きの原理を絶対のものとして最初からあれこれ自分で考えてしまうと上手くいかないことも多いでしょう。
まずは大学の教科書を参考にして、どういう場合+と-が結び付くのかという例を覚えていきましょう。
そうすることで徐々にどういったケースであれば+と-が結び付くのかがわかり、スムーズに理解が進むと思います。
いかがでしたか?大学有機化学は高校有機化学と違ってただ反応を丸暗記するだけでなく、なぜ反応が起こったのかという点を追及していきます。
そのため勉強のやり方が変わってくるので、最初は戸惑うこともあるかもしれません。
まずは教科書を参考に事例をしっかりと学んでいき、そこから段々と自分で予測を立てるようにしていくという方法がおすすめです。
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